0740起床。急いで朝食を作って食べて、0825出発。レヴァークーゼンからクレフェルドへ。
デュッセルドルフで電車が20分遅れている。昨夜リビングで皆で話していた時に教えてもらったDBドイツ鉄道メモ。歩き方にはそのあたりが全然載っていなかったので。

■DBドイツメモ
・切符は基本片道、もしくは4回券。オランダNSのようなday return or weekendのようなチケットはない。

・乗車前に駅にあるスタンプ機で日時スタンプ必要。四回券は表裏、両端の四回押せる。(しかし、結構検札に来ない。実は。)

・特急ICもICEも予約は必要なし。座席も指定なし。ただし、各停REと金額が違うのでちゃんと乗る列車の種類の切符を買うこと。

・切符の種類などは地方によって違う。たとえば昨日買ったICのDUISBURG行き切符は、降車後、トラムやバスにそれで行きも帰りも乗れる切符があったでの、そちらを選んだ(そっちの方がお得そうだった)。が、それをバスの運転手に見せても、最初わからずじっくり切符(ドイツ語のみ)を読んでからOKと言っていたように、あまりポピュラーではない模様。

・駅で電車を待っている時、通過列車は日本の新幹線並のスピードで通過するので、かなり下がっていた方がよい。普通に怖い。

・乗る列車のホームを知りたい場合は、そこら中にある赤い自動販売機で時刻表をプリントした方が確実、かつ早い。

・結構遅れる。

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Museum Haus Lange and Haus Esters
Mies van der rohe
1930
Wilhelmshofallee 97,47798 Krefeld,Germany

■Krefeld Hbf(中央駅)で降ります。ケルンからおよそ40分。駅前のバスターミナルから504もしくは508に乗ります。切符はターミナル前のSWVだったかな?のオフィスで目的地を言えば活きと帰りの分を買えます。片道2.3e。ターミナルに時刻表があるので、逆方向に乗らないように確認して乗ります。504ならHOUS LANGE、508ならwilhelm shofalleeで降ります。504の方が目的の美術館の目の前に降りるのでお勧めです。
■月曜休、1100-1700。内部撮影OKフラッシュ禁止。
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元々10時に着く予定で出発したのだが、電車が遅れ、駅でも少し迷ったおかげで着いたら11時。しかし、自分の記憶違いで、開巻が11時からだったのでちょうど開館と同時に到着した格好となった。よかった。

初期の煉瓦造の頃のミース。内装において、幅木と枠、床の操作だけでここまでできるのかー!と感心した。

幅木と建具枠(現在は美術館として使用されているため、おそらく丁番と錠受けが付いていた所が埋木されている)の木目が連続するように、柾目縦使いになっている。


白い壁の前に幅木と建具からなるレイヤーがある感じ。床が四角い張り方とヘリンボーン張り、幅木と枠の組み合わせが、1階は白木の大人しい木目の木の染色?と、ゼブラウッド染色?、2階が全てクリーム色塗りつぶし、それらの組み合わせで、部屋の印象を変えている。


幅木が110、枠が見付75と大きめなこともあり、それが違うだけで結構部屋の印象が変わるものだなぁと感心。スチールサッシの窓周り(足下に全てヒーターが入っている)とトラバーチンの窓台とのかみあわせが、ミースらしい。二階に上がると一階からはぐっと天井高が下がり、部屋も小分けになる。テラスの床も煉瓦。



雨の中外に出て庭園も見る。リチャードセラ、リチャードロング、オルデンバーグが設置されている。作品よりも庭園の植え方の切り替えがきれいでそちらが作品のように見えてしまう。

帰りにレセプションで本を物色し、shiro matsuiという京都市芸大出身の日本人作家がここでインスタレーション展示した時の図録を購入。これをやらせたこの美術館はなかなかやるなぁと感心。

 

バスに乗り駅へ。駅前で昼食を食べてからエッセンへ向かう。

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Zollverein design school
SANAA
2006
Gelsenkirchener Straasse 209,45309 Essen,Germany

■Essen Hbfで下車。ケルンからだとおよそ40分。14e。駅の地下のトラム乗り場から107番のトラムに乗り(切符はホーム手前で自販機で買えます)、Zellvereinで降ります。降りると目の前が下記の建物で、そのまま進行方向に歩くとすぐに左手に見えてきます。

■mimoa情報では毎月最終金曜1600-ガイドツアーあり、20人まで、とのことでしたが、ホームページにはそのような情報はなく、直接行っても下記のように工事中?休業中?で人気もありませんでした。下の建物のvisitor centorにてツアーがあるようだったので(ドイツ語のみですが)それで回ってくれるのかも?しれません。ちなみにそのツアーは1100-,1400-,1600-でしたが、15時くらいに行ったら既にsold outでした。
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エッセン中央駅でると、思っていたよりかなり都会で驚く。ドイツ七番目の都市だそうなので当たり前なのかもしれない。ツーリストインフォで地図をもらい、一応ツォルフェラインの行き方とトラムの場所、乗り方、アアルトのシアターの行き方を教えてもらう。地下に降りてトラムに乗る。ホームが青い照明であやしい。

8番目くらいで到着。まずはSANAAの学校へ。思っていたより巨大。型枠一枚がかなり大きいので、写真だとスケール感が狂って見えるのかもしれない。

明らかに人気がないが、おそるおそる入ってみると、警備員が一人暇そうにしている。思いっきり進入禁止のテープが階段前に貼られている。4/22まで何かがあり入れない、とおそらく書いてあるドイツ語の看板を見たが、一応訊いてみるもドイツ語オンリーでわからないが、入れないのは間違いなさそう。一階だけ見せてもらう。

誰もいないのでよけいだだっぴろく感じる。開口部の枠はアルミ。コンクリートは触ってみるととてもなめらか。絹のよう。一階だけではなんともわからないが、ガラスのホールも含め、ストイックでちょっとしんどい印象。少なくとも楽しくはない。

雨の中歩いて、隣のOMAが手がけたvisitor centerとRehr museumへ。


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zollverein (Coal Washing Plant renovation)
OMA
2006
Gelsenkirchener Str 181,D-45309 Essen,Germany

■上記と同じ、トラム107でzollverein下車。目の前です。
■1000-2000。料金表がドイツ語しかないので詳細不明ですが、Rehr museumだけだと大人6e。上の階のちょっとした展示も見たければ+1e(ここから屋上展望台にも行けるらしい)、あとRehrmuseumの中にtemporary exhibitionがあり、それも別料金です。それとおそらくガイドツアーとのセット価格があります。パンフレットが大量にあるのですが、全てドイツ語、ガイドツアーもドイツ語オンリー、展示ももちろんドイツ語オンリーです。
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入り口から雑誌で見たオレンジエスカレーターが迎えてくれる。

どこまでがリノベーションでどこまでた増築したところかわからないが、おそらく元からあった石炭を搬送する、ファンネレと同じようなチューブが飛び交い、その真ん中にエスカレーターがある。

 

まるで三次元でマレーヴィッチの絵画をみているような感じ。コールハースらしい。インフォメーションが全てドイツ語しかないので詳しいことはわからないが、おそらく元炭鉱群を美術館などの複合施設にリノベーションしている。世界遺産にも登録されている。

そのせいか、車でやってくるドイツ人観光客がかなり多い。にぎわっている。敷地内はちゃんと見て回ろうと思えば一日がかりになりそう。N.fosterの手がけた美術館(あまりよくないらしい)もあるし、ちょうどミース賞の展示をしていた建築関係の展示施設もあるらしい。が、ドイツ語が読めないとかなり不自由な印象。

チケットを買おうと料金表をみてもどれもドイツ語のみ。窓口で訊いても、そっけなく英語はない、と言われる。ガイドツアーは既にsold outと訊いてもいないのに言われた。大量に置いてあるパンフを見るも、英語が全然ない。歩いてきて少し疲れたのでベンチで休み、目に付いたミュージアムショップに入って本を物色。

ケルンで見て買おうか迷っていたAAから出ているアイゼンマンとクールハースのsupercriticなど三冊購入。結構立ち読みして悩んだ末にまた買ってしまった。日本でアマゾンやGA、南洋道でも流通しておらず買えそうにない手軽でかつ興味の範囲内だとどうしても欲しくなってしまう。

休んで少し疲れが取れたので、チケットを買いに行く。よくわからないので最小限のルール美術館のみ購入。さっきは別の人に訊いたらないと言われたのに、チケットを買うと奥から英語のマップを出してきてくれた。世界遺産に登録しているということはドイツ語圏以外からの観光客をも見込んでいると思うのだが、ここまで外国人にやさしくないインフォメーションはよく意味がわからない。観光産業で儲ける気はないということだろうか?

思いついたのでメモしておくが、よくその国の外で聞く当地人のイメージと実際はどこも異なる。というか国で人々のメンタリティはくくれない、という感じ。本当にそれぞれ同じ国でも地方によって異なる。歴史的に地方主権から体裁として国家連盟を成しているような形だからか。

ドイツ人はまじめでシリアス、という先入観だったが、ことHを見ると全然そうではない(いい意味で。とても表情豊かでユーモアで笑わせてくれる。周りの友人達もそう。)。加えてもっとドイツでは英語が通じるかと思っていたが、そうでもない。印象的にはフランスと同じくらい通じない。

が、今までの国で一番親切を受けた。車は止まるし、基本的に道を相手に譲る。けれども電車の中での若者はここも同じくstupid。ここまで国を超えて、地方に依り多様な民族人種文化をEUという形でまとめ始められているのは、すごいことだと思う。

地下のクロークで荷物を預けて、経路に従い入場。
大きな吹き抜けに設置されたオレンジに光る階段を下る。


手すりがアクリルで内部に照明が入れられている。おそらく熱された鉄のイメージから、だろうが、本当に色の使い方がうまい。壁面の暗い青、エレベーターなど付加いた小部屋の黄緑、移動動線のオレンジ、と機能ごとに色が変えられている。


下階の展示も全てドイツ語なのでほとんどスルーしてしまったが、展示の仕方が本当によくできている。天井に浮かべた曲がった白い面への映像の投影や、黒いケースのキャプションまで含めた細かい収まり、そもそものプランニング、サイン、形の違うものの展示の仕方など。

OMAが関わった建物はどこも活気があり、ソフトが連動して、よく使われているという印象がある。エルクロッキースでは見えてこない、ソフトまで含めたディレクションが、コラボする事務所の選定まで含めてうまいのだろうか。

正直ここはあまり期待していなかったが、予想以上、とても楽しい。ほかのOMA建築に比べ大げさな操作はないが、それでもうまくまとめるなぁと感心。

一通り堪能してトラムに乗り駅へ戻って、アアルトのシアターを見に行く。名前からして、Aalt theaterとなっていた。

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Aalt theatre
Alvar aalt
1988
Rolandstrase 10 ,essen

■essen Hbfから南へ歩いて7分くらい。
■毎日1245からツアーをやっているようです。6e。駅前のツーリストインフォで教えてもらえます。
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着いた時既に18時過ぎで、ちょうど今日はコンサートがあるらしく、ドレスアップした人々が続々と入場している最中。

邪魔にならないようにエントランスだけ見る。ホワイエはチケットがないと入れそうにない。一人カジュアルな格好をしているのはとても場違いに感じる。アアルトの死後に建設されたホール故か、そこまで見所はないように感じるが、毎日見学ツアーがあり、名前にアアルトを冠していることからもわかるようにとても人々に愛されて使われている印象。

外にでて周りを一周してから駅に戻り、レヴァークーゼンへ帰る。今日は滞在最後の日なので、グッバイディナーをHが用意してくれるということで時間通り8時頃に戻ってきた。

フラットに住む他の住人も一緒に6人でディナー。それぞれ忙しいだろうに、わざわざ時間を割いて集まってくれたことに感謝。

魚の焼いたものと、サラダ、蒸しポテト。サラダのドレッシングがフルーティーでおいしい。フルーツとヴィネガーから作ったらしい。オレンジやザクロの実も入っている。レシピを聞き忘れたのが残念。食後にデザートとして卵酒のような手作りのきついお酒を飲む。とても甘いのだが、のどが焼けるよう。

食後に今までの写真を見せる。今思えばあれもこれも訊いておけばよかったということが多くあるが、結構ワインで酔っ払ってしまったので聞き忘れてしまった。0時くらいまで歓談して明日もあるので、お開き。明日の荷支度を調えてから0時半就寝。



2 Responses to this post

  1. かみじょう says:

    カミジョウです。
    ハガキ届きました。ありがとう。
    仕事帰りの深夜電車でブロクのチェックがすっかり日課になりました。
    (たいてい、読んでる途中で寝てしまうけど…)
    安全と体調にはくれぐれも気をつけて。
    ロシアで地下鉄テロがありました。
    と、思ったらロシアには行かないのね…。
    よかったよかった。
    ではでは。

  2. まつもと says:

    prizker prizeを受賞したSANAAのラーニングセンターから松本です。
    外より中のつながり方が見たことない感じ。
    ロシア見たよ。こっちでも一面でした。おそろしい。
    ちなみに普通の新聞にプリッカー賞も出てました。
    では終電のかみじょうさんを寝かせないようなログを書けるよう気をつけて旅を続けます。
    今日はこれからマッターホルンめがけて移動します。

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