考え方と、このサイトについて

大学で建築学科を卒業し、建築設計事務所と店舗設計を主とするインテリアデザイン事務所に勤めました。前者では、いかに初めてのことに取り組むかを、後者では商品や食物といったサービスするものを魅せる空間をどのように作るかを学びました。

今でもベースになっているのは、その場所で所与の条件の中で、そこでこその物を起ち上げるという建築的思考だと思います。それは対象が住宅であれ、店舗であれ、建築であれ、内装であれ変わりません。けれども、両者にはデザインする解像度の違いのようなものがある、というのも事実だと感じます。

どの世界にも「ふつう」は存在します。けれど、ふつうだから駄目だ、とは思いません。多くの場合、ふつうにはふつうに至った理由があります。それは機能的理由であったり、経済的、流通的、効率的理由であったりします。そこから学べることもまた多くあります。それは歴史と言い換えることができるかもしれません。差異を目的とするのではなく、学べることを生かし、その場にその状況に適したものを作りたいと思っています。

お墓や店舗の内装から住宅など建築物全般まで、設計業務を主としていますが、自分の職能が人の役に立つことであれば何であれ取り組みたいと思っています。

 

■当サイトについて
建築は、様々な情報を与えられた条件や要望を基に組み上げていくものだと思っています。情報で編まれた織物のように。

このウェブサイトも、単純に時系列上に並べられたカードを「work」集合!の号令の元に抜き出し並び替えて「work」だけを表示させる、というような構造になっています。(といっても一から自分で作ったわけでなくフッターにあるように、シンガポールのStephaney layさんが作ったスクリプトを元に手を加えました。)

ピラミッド的なツリー状の構造があまり好きではなく、横並びのネットワーク的なこの構造の方が性に合います。

サイトには建築(仕事)と関係のない記事もありますが、一応誰かの役に立ちそうな(身の回りで一人でも役に立ちそうな人の顔が思い浮かべば)情報ならば載せています。

「デザイナーなのだから作品だけ載せていれば良い」という意見もあるかもしれません。
しかし、彫刻家や画家ならいざ知らず、我々の仕事はクライアントとの(加えて施工者を始め多くの協力者との)協働作業となるため、人と人との相性はとても重要だと思っています。そのため、まずは自分がどのようにな人間か、その断片でもこのサイトから読み取ってもらえればと思い、様々な情報を載せています。かつ、建築は、デザインは、日常の延長線上にあると思うので。

2010年の長い旅行の記録は、自分でもここを参照するくらい客観的な行動の記録となっていますが、その冗長な記録はさておき、訪れた建築物のほぼ全てについて、行き方や見学方法を記録しています。当時は海外の英語サイトではいくつかそのような情報があったのですが、日本語ではなかったので、他の日本人にも役に立つかと思い残しています。



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