48日目 100223 PORTO



08:10起床。朝食に降りる。外は明らかに暴風雨。先が思いやられる。
身支度をして1000出発。まずはバスでcasa da musicaへ。

先の宿の未予約がかなり溜まっているため、ネットカフェを探す。ショッピングセンター内にあったが、持込は不可。外に出て@マークがあったカフェで訊いてもやはり不可。しょうがないので備え付けのpcで試してみると一応システムは日本語も可能だった。珍しい。一時間2eでコインを入れた分だけ時間が延長されていく。片っ端からまずは埋まりそうな宿の予約。結局二時間半ほどかかって完了。まずは一安心。あとはバスとTGV(ちょうどシステムがメンテ中で予約不可だった)の予約が残っている。遅くなればなるほど高くなっていくので早く終わらせたい。

13時過ぎ、ようやくcasa da musica脇のバス停からレサへ向かう。

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Leca da palmeira
ocean swimming pool/Piscina das Mar?s
Alvaro Siza
1966
Avenida da Liberdade,4450-716 Matosinhos,Portugal

■507のバスで近くまで行けます。casa da musicaから乗るのが分かりやすいです。大荒れの大西洋が見えたら(それまでは川くらいしか見えないはず)降車ボタンを押せばよいです。バスは海沿いから東の道に曲がってしまうので、海沿いの道に戻り、歩いて北に向かうと5分くらいで左手に見えてきます。

■このときは冬なので(海も大荒れなので)もちろん閉まっていました。五月から九月は0900-2000まで開いているらしいです。
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バスは一度郊外的な(イケアも車窓から見えた)場所を通って、北西の街を通り川を渡って大西洋岸へ。さすが暴風雨の天候だけあって、海も大荒れ。日本海を思い出す。この向こうはアメリカ大陸か、と思いながら降車。海沿いを歩いてプール到着。


こんなところによくぞ作ったと思えるロケーション。入り口はもちろん閉まっている。結構海に近いところにプールはある。入ってみたかった。屋根がこまかく分節されている。道路から見えるところだけ少し撮影。やっぱり入って見ないとわからなさそう。


プールを後にし、海際を延々北上する。かもめが風が強すぎて空中に停まっている。20分ほど歩くとレストランが見えてくる。

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Leca da palmeira
restaurant/Boa Nova Tea House
Alvaro Siza
1998
R. Cel. H?lder Ribeiro,Matosinhos,Portugal

■プールから道沿いに歩いて2,30分ほど北上すると左手に見えてきます。結構歩きます。(途中いくつかの同じような海辺のレストランがあります)。

■ホームページには要予約みたいに書いていましたが、見ていると普通にふらっとお茶だけのみに来るお客がけっこういました。ランチは美味しいらしいです。また内部を見るだけ、でもウェイターに言えば快く見せてくれます。
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入り口脇にalvaro sizaの名前が刻んである。ウェイターも快く見学を許してくれたことからも、シザの建築であることに誇りを持っているように感じる。入り口のところで同じようにシザの建物を見に来ていたスイス人建築家ご夫婦に出会う。料理もとても美味しいよ、と教えてくれる。バーゼルで事務所を構えているようで、来るなら連絡しなさい、ヘルツォーグの建物が一杯あるから、と名刺を頂き、交換する。京都にも来たことがあるらしく、重森はbest landscape architectだ!と言う。よく知ってるなぁと驚く。メールを送ることを約束し、別れて店内に入る。



おそらくこの階段を含むエントランスホールだけでも二時間くらい過ごせそうなくらい見所が凝縮されている。ここだけでシザのシザたる由縁が説明できそうなくらい。天井の折り方ならびにハイサイドライトの入れ方、サイズ、角度、階段と腰壁の意匠、手すり、微妙に折れ曲がる壁と開口部など、全てが関係し合っている。どこから始まったのかわからないくらい計算された複雑な意匠。天井の縁甲板は手入れよく磨かれており外部の光を反射して部屋を明るくしている。

一部の板が端で止まらずにそのまま延びているのはなぜだろう、と写真を見たときは不思議だったが、来て見るとそれで正解とわかる。普通にすっきり終わっていたら、物足りない部屋になってしまいそうなところを、いくつかをそのまま伸ばしたり、揃えられるところをわざとずらしたりすることにより、ハレの空間であるレストランらしい装飾として機能している。ずれが陰影を作り出している。とても建築家らしい装飾。ちょっと天才的だと思う。(まぁ天才だろうけれど)

広くない店内をじっくり時間をかけて見てからお礼を言って外に出る。また暴風の中来た道を戻る。途中にあったマクドナルドで昼食。スペインよりもさらに少し安い。驚いたことにコーヒーが美味しい。日本でも同じ機械を使ってくれたら、と本気で思う。こちらではコーヒーと言えばエスプレッソで(当たり前だろうけれど)、スーパーでもエスプレッソ用に挽いた豆がメインで置いてある。

バスでcasa da musicaへ。今夜のコンサートのチケットを昨日購入してあるため。ピアノ、木管、金管のクインテットのモーツァルトとベートーヴェンの(おそらく)ピアノ協奏曲。プログラムがポルトガル語なので作曲者名くらいしかわからないが、salle2の音響を聴けるので購入した。

ちなみにチケットを入れてくれる封筒のデザインも秀逸。建築心をくすぐるデザイン。誰がトータルディレクションをしているのだろう。徹底してよく出来ている。

19:30の開演まで時間があるので地下鉄でトリニダード駅まで行き、ツーリストインフォを探しにいく。広場の脇のところだけ19時まで開いている。おばさんが親切に対応してくれる。明日のアヴェイロへの電車はベント駅から一時間に一本程度、所要一時間程度で出ていること、サンティアゴデコンポステラ行きのバスはおそらくinternotreで買えること、pt-wifi以外の持込PCが繋げそうなネットポイントをそれぞれ地図にプロットしてもらう。とても助かった。そろそろ時間なのでまた地下鉄に乗ってcasa da musicaへ戻る。

夜の照明の付いたホールは外から見るととても良く見える。すばらしい。コンサートがある日はライトアップされるようだ。中に入りクロークで荷物と上着を預けてホールへ。思ったより満席に近い。前の席に座る。背景は夜空。時折光るので、演出か?と思ったら雷光だった。出来すぎだ。雷鳴をしっかり謝音しているのでわからなかった。

演奏が始まる。五人の演奏者は経歴を見ると皆ポルト出身者。クラリネットがコンマスらしく、(楽器の音域によるのかもしれないが)一番上手い。音の密度が濃い。自分と同い年か、と思いながら久しぶりの音楽をじっくり聴く。


一時間ゆっくり楽しませてもらって閉会。おとなしくバスで帰り、少しログを書いてから1時就寝。



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