34日目 100209 BARCELONA



08:20起床。朝食後荷物をまとめチェックアウト。バゲッジルームにバックパックを置かせてもらい、まずは中央郵便局へ。延べ1.9kgの荷物を京都に送る。38.5e。2kgをこの先持ち歩くことを考えれば安いものかと考える。無事に届いてくれることを願う。

時間は既に12時過ぎ。バルセロナ最後の日はミラーレスのパラフォレス図書館へ行こうかと考えていたが、片道3時間以上かかりそうなことを考えるとそれだけで一日終わってしまいそう、かつ少しリスキーなので、今回はあきらめることにする。

歩いて近くの、同じくミラーレスによるサンタカトリーナマーケットへ。確か最新のel croquisのEMBTの号にも載っていたはず(ひとつ前だったかな?)。周りは旧市街地なのか他と違い石畳の街路に路地が続く街並み。その中に突然現れる。

一角にあった考古学博物館の展示によると、昔からローマ時代の遺跡や修道院があったりした敷地で、修道院が取り壊された後、マーケットとして再生されることになりミラーレス事務所に託された。そのため展示として地下の遺跡が見えるように残されていたり、おそらく外周部のファサードは修道院時代のものを残しているのだと思う。

普通なら、それに対しなんらかのリアクションを採りそうだけれど、それを全く行っていない(ように見える)ミラーレスがすごい。けれど波打つ大屋根や複雑な意匠の壁面に違和感は感じない。

内部のマーケットという性格上、無柱大空間を作るため、2方向にRCの大梁、また同じ方向に鉄骨のトラス梁を通し、それを波打つ鉄骨屋根で繋いでいる。両端部ではアーチの開きを抑えるためワイヤーによるテンションがかけられている。

なぜか複雑な意匠にいやらしさを感じない。市場自体はかなり賑わっていて、普通に見ていて楽しい。魚介類が結構安い。

マーケットに併設して集合住宅も建てられている(高齢者住宅?)が、そちらも外周部の建具のデザインが秀逸。木製ガラリ折戸となっており、全開にも閉められるようにもなっている。

外付けのため壁面に木製建具が張り付いているように見える。開口部の位置、木建具のレイヤー、外壁面の凹みのレイヤーと三枚がずれて重なって深い表情を作り出している。お金はそんなにかかってなさそうなのに、巧い。

そのまま歩いて夜に乗るバスの乗り場を確認してから、Jean NouvellのTorre Agbaへ。

周りは一気に自動車工場などが並ぶ、夜は物騒そうな雰囲気の場所にある。一階は展示をしており、空港のような荷物検査の末、見学を許される。X線を通して見えるリュックの中身を見て、「お前は電気屋でも始めるのか?」と言われる。今日のような鍵の掛けられる所に荷物を預けられなければ、pcとカメラ、アダプター関連といった無くなるとまた手に入れることが面倒なものは持ち歩くしかなく、いかんせん電気屋のような荷物になってしまう。近寄って見ると、外装も内装も結構チープ。遠景以外に特に何もない。

一旦宿に戻り、夕食を作る。同室だった方がポトフを作ってくれて、いつものパスタを持ち寄ってワインと一緒に乾杯。いつもよりは豪華な食卓。バスの時間まで話しながら食べる。同じくワンワールドで珍しく東回りでアメリカから来られた。21:45ほろ酔いで出発し、23時発のバスに乗り込む。夜行バスで一路マドリッドへ。



No Responses to this post

This post has no comments yet.

Leave a Reply