132日目 100518 HELSINKI – NEWYORK



9時前起床。シャワーを浴びて昨日買っておいた果物で朝食。10時チェックアウト出発。トラムのシングルチケットの自販機は中央駅にしかないらしい。少し高い運転手からのチケットを買うしかない。不便。

トラムをKampiを少し過ぎたところで降りて、先日閉まっていた雑貨屋に行ってみる。フライタグの鞄がやたら高くで驚き。最後のヘルシンキ、最後のヨーロッパを少し懐かしみながら歩く。駅前で早い昼食を少し食べてから615Vのバスに乗り空港へ向かう。TとVはどうやら経路が違うが発着と終点は同じよう。三度目の空港に着き、機械でチェックインしようとしたが、なぜかパスポートが読み込めずカウンターへ。荷物を預ける。

セキュリティーチェックを終え、少しだけ余ったユーロで買い物をしてからパスポートコントロールへ。
最初、スタンプがばらばらに押されているので、EU外に出た日付を訊かれる。モロッコとイギリスに出た日付をスケジュール帳を引っ張り出して答えるが、何やら雲行きが怪しい。

シェンゲン条約加盟国内のビザなし滞在日数がオーバーしていると言われる。ガイドブックなどで90日間というリミットはわかっていたのだが、一度モロッコやイギリスに出ているのでリセットされているから大丈夫だと思っていたら、六ヶ月以内はリセットされずに延べ日数でカウントされるらしい。お手上げ。別室に連れて行かれる。フライト離陸まで残り50分。売店を物色している場合ではなかった。

普通ならそんなに時間はかからないと思う、と言われながら通された別室で待つ。もう一人同じ境遇なのか、白人が座っている。ガラスの向こうでは自分の名前が聞こえるのでどこかと通信しているのかもしれない。自分のミスを悔やむがもし途中でわかっていても3ヶ月に納めることは不可能だったろうから、それはしょうがないと思いつつ、前もってわかっていればビザを申請するなりできたろうに・・・と考えていると、15分ほどして、印刷された用紙を片手に別の男が出てきて、ペナルティーを課せられる旨を告げられる。同意するか?と訊かれるが、フライトまで時間もないし、オーバーは間違いないので素直に同意。用紙を渡され、住所を書き込み、税抜きの月収を書くように言われる。今現在は無職だがもしや支払い能力がないと見なされると問題なのかも、と思い、事務所勤務時の月収を書く。

またしばらくして、印刷された三枚の紙を持ってくる。全てフィンランド語オンリーなので詳細はわからないが、月収を元にした日あたりのペナルティ×日数で罰金が計算されている。435e。ここにきてこの金額は痛い。もし不服があれば一週間以内にフィンランド大使館に掛け合ってくれと言われ、振込先のフィンランドの銀行口座を示される。最後に同意のサインをして(時間もないのでするしかない)解放される。明らかに自分のミスなのでぐぅの音も出ない。勉強料にしては高すぎるが、ひとつの経験と思うしかない。とりあえずは目の前のフライトに間に合うことが先決なので、走ってゲートへ。搭乗が遅れていたらしく全然間に合った。問題なく席に着き、一段落。

こんなことならEU以前のそれぞれの国でパスポートチェックが合った方がよかったなぁとか思ったりするが、通貨統合と国境行き来の自由化は本当に旅行者にとっては楽になっていることは間違いない。もしヨーロッパを含めた長期旅行をされるかたは、くれぐれもご注意ください。

機体は少し遅れて無事離陸し、溜まった作業とアメリカの予習。せっかくYに頼んで日本から買ってきてもらった村上春樹の1Q84 book3はまだ1ページも開けられていない。早く読みたいが、それより前に見通しを立てて安心したい。

8時間ほどのフライトはやることが多いおかげで映画を見ることもなくあっという間に過ぎた。作業を終えてやっと1Q84を読める。当たり前だが、丁寧な文章にもっとちゃんと書かないといけないと反省。1/3ほど読んだところで着陸体制に。頭を現実モードに戻すためにもういちど降りてからするべきことの手順を見直す。

結局到着は1時間遅れる。NY,JFK空港は雨。強く降っている。ロストバゲッジ以来のピックアップなので荷物が出てくるかどきどきしながら待つ。今回は無くなることなく出てきて安心。エアトレインでターミナル5へ向かう。

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JFK airport/TWA terminal
Eero Saarinen
1962
JFK Terminal 5 1,11430 New York,United States

■JFK空港にはターミナルが8つありますが、ターミナル間の移動は数分おきに出ているエアトレインで無料で可能です。(マンハッタンへ行く場合は、subwayとの連絡口で5ドル徴収されます。)

■現在も改装?工事中のため使われていませんし入れません。エアトレインからだとターミナル5,6と4の間から一番よく見えます。また、現在のJetblueの新しいターミナル5の出口からも近くに見えます。そこから歩いて外観だけでも近づいて見ようとまわりこんだのですが(エアトレイン降り口のパーキングから歩いた方が近い)、待機している警備員の車?に怒られて近づけませんでした。
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エアトレインの駅から既に彼の建物が見える。思ったより大きくも小さくもない。本当に現実に建っているだけですごいと感じる。新ターミナル5とチューブが繋がっているように見えるので、行ってみる。が、やはり連絡通路の扉は開かない。地下の出口から外に出ると目の前に出る。やはり電気は点いていない。少し迷ってから、雨の中を歩いて近づいて見る。明らかに歩いて行くことは想定されていない道なので注意されるかと思いながら恐る恐る近づく。やっと軒下まで入ったところで、遠くからクラクションが聞こえる。無視しているとまた鳴り出す。運転席からペンライトでどうやら出ていけと言っている。さすがに具合が悪そうなので、戻りつつまた振り返り写真を撮ると、また鳴らされる。どうやら写真を撮ることさえダメな模様。なぜか意味がわからない。仕方なく降参してパーキングからエアトレイン駅に戻る。

そのまま地下鉄に乗り継ぎマンハッタンへ。地下鉄はかなりぼろぼろで、サスペンションの効いていない車のようにがたがた揺れる。ブレーキもいきなり来る。黒人が多く見えるが、まだ夕方なので全く危険な感じはしない。

A線から1線に乗り換えて28stで降りる。地上に出るとそこは既にNYはチェルシー。ビルが高い!交差点に通り番号の標識があるのでわかりやすい。予約している日本人宿うちのドミトリー二号店へ向かう。大丈夫かと心配になるようなぼろぼろのビルのインターフォンを押すと、いきなり日本語で一瞬何語かわからない。ぼろぼろのエレベーターを昇り四階で到着。部屋は普通の住居をドミトリーに使っている感じ。入り口にダイニングキッチンがあり、リビングだったところに二段ベッドを並べ男性ドミ、奥の個室にも二段ベッドが並び女性ドミになっている。男性ドミがダイニングとワンルームになっているのが光と音も繋がっているので不便といえば不便。あと管理する人が二時から20時までしかいないことも不便と言えば不便。

荷物を置いて近くに夕食を食べるところを探すも雨も降っているので結局すぐ目の前のマクドナルドへ。一ドルマックではなく1.69ドルからだった。メニューボードに全てカロリーが併記(値段より目立つ)のがアメリカらしい。sweetteaを頼んだら本当に甘く、また量が500mlくらいあり驚く。甘党の自分でも少し辛い。

宿に戻り少し作業。時差ぼけか強い眠気に負けて22時頃就寝。



4 Responses to this post

  1. says:

    ついにヨーロッパとび立ってしまったのですねー!!
    実はずっとブログ見てました。
    長い北欧滞在でしたね!
    空港では災難でしたね・・・ここにきてお金失うのはきついですね><
    フィンランド人がどれくらい親切なのか早く確かめに行きたいです!

  2. 松本 says:

    どうもー、ありがとうございます。
    デンマークの家は見つかりましたか。
    北欧もやっと終わりアメリカはなかなか世知辛いです。
    フィン人は本当に親切ですよ。
    ぜひ一度行ってみてください。お勧めです。
    では引き続きよろしくです。

  3. sawa_mills says:

    おーー!!TWAだ!大学時代に一番好きだった建物やわ。
    でましたね!罰金!!旅行らしくなってきたやんーー
    アメリカも楽しんで!
    あ、メールの返事はまた改めてします。

  4. matsumoto says:

    えー、ちょっと意外。
    僕は現役で好きですよ、サーリネン。
    今日もHarvardの本屋で元サーリネン事務所所員のアーカイブから構成されたとってもいい本を見付けたのですが、100ドルという値段よりも重さに負けてあきらめました・・・。
    罰金は、とっても痛いです。やっぱりただでは帰してくれないようで。
    メールは、またお時間ある時でよいので、よろしくですー

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