2日目 100108 DELHI-JAISARMER



インド人を信じすぎないのもどうかと思う。
デリーは(というかインドは)地図で想像するよりかなり広い。

今日はその二点を思い知った。

朝0630起床。気温14度湿度80%。
靄はやはり霧か?ずっと外は湿度が異様に高かった。やはり日本よりは寒くないが服装は同じでいいくらい。
窓のない部屋は外が見えないので朝なのか夜なのか全くわからない。日本では居室において無窓は建築基準法上認められないので実感することは少ないが、一晩過ごしてみれば、運建築基準法の採光規定は全く正しいとわかる。

10時にホテルのマネージャのRONIさんに会い宿泊代送迎代を円で支払う。日本語が堪能で千葉で型枠大工をやっていたらしい。両替もしてもらう。空港でも一応レートを確認していたが、手数料が10%!で最低1万円からしか両替不可とのことだったので、こちらでよかった。他にも列車のことなど教えてもらう。

パハルガンジ最寄の地下鉄駅からRed Fortへ向かう。
地下鉄はとてもきれい。駅舎の設計もおもしろい。特にblue lineからyellow lineへ乗り換える駅のデザインはすばらしい。動線の立体交差が機能的にもデザイン的にもうまくいっている。写真を撮ったらやはりすぐさま近くの人に咎められた。

目的駅からは歩けるだろうと地図を片手に行ってみるも全くそれらしいものは見つからない。
インドに来てからなぜか二つ持っている方位磁石はその時々で向く方向を変えるためあてにならない。
屋台でお昼を食べて、仕様がなくリクシャに乗って向かう。
その後も帰り道など試してみるが、予想の倍以上遠い印象。デリーは歩く街ではない。

■Red Fort (ラールキラーというよりこちらのほうが通じた)/1648

◎行き方
地下鉄Chandi Chowk駅からリクシャ(20Rs程度)で10分弱。
◎入館情報
向かって左の地下にチケットブースがある。入場料200Rs。外人専用窓口がありそちらはすいている。写真OK。手荷物検査、身体検査あり。

赤い砂岩と白い大理石でできた城塞跡。アーチの形状が構造的に理にかないつつ装飾性を満たしている。この後にみたイスラムのモスクも同じ意匠だった。イスラム建築に共通のものなのか。

石組みは柱頭にアーチを設け、その上に梁があり、梁上に天井として細長いスパン長のある石を敷き詰めている。柱とアーチのジョイント部はどうなっているのかがわからない。柱も継ぎ目が全く見えないが一本ものにしては大きすぎる気もする。石組みの図解建築構法を見たい。直行するアーチの連続が美しい。

■Jaji Masjid / 1656
デリー最大のイスラムモスク。ちょうど金曜だったため、礼拝が行われたのか一角の床に敷き布が並んでいた。先ほどと同じ意匠のボイドが真正面中央に刳り貫かれている。この意匠はそこにない形を強く意識させる。確か偶像崇拝をしていないため?イスラムの中心は空虚なのか。回廊に含まれる三方の門とそれに囲まれる広場の構成。

◎行き方
地下鉄Chandi Chowk駅からリクシャ(20Rs程度)で10分弱。red fortからも同じような距離。歩いていくには少し遠い。
◎入館情報
参拝は無料だが、カメラ持込チケットが250Rs。

荷物を預けているホテルへの帰り道、歩いて帰れるかと思い、およその方向を見当にイスラムのバザールの中を歩くも迷う。結構歩いたところで地下鉄の駅を見つけ、降りると一駅しか歩いてなかった。

1740発のネットで購入していた電車に乗るため、ホテルに預けていた荷物をピックアップし、ニューデリー駅へ。

ここからが長かった。

デリーには地上線の4つの駅があるが、ニューデリー駅へ急ぎ足で1720に着き、話しかけてきた男に訊くと駅が違うという。最初は不信に思ったが、確かにe-ticketにはDelhiとある。old Delhiのことだ。
早くもやってしまった。

男は駅まで一時間はかかるから、ツーリストオフィスがあるから行こうと言い、先を行くが、怪しいと思い、その辺のタクシーに事情を話して乗り込む。気弱な運転手が無理だ間に合わない、と言うが別の(後で兄だと判明)男がとにかく行け、と仕向ける。こういうときはデリーのむちゃくちゃな交通ルールに感謝して、車線無視で飛ばしてもらう。あまりにも自分がわめく為、とにかく黙って祈りな、どうせ電車はいつも遅れるから、と言われる。

1750に到着。300Rsと乗る前に言っていたのに、400Rsと言い出す。ただでさえ法外と思うが急ぐので支払う。ホームに行き、その辺の人に片っ端から聞いて回るが、なかなか通じる人がいない。延々歩くとstation masterという看板を見つける。中に入り駅長?らしき男に尋ねると、どこかに電話をしてから、英語で何かを言うがわからないと、まぁそこに座って待て、とソファを薦められる。隣には身なりのよい男性が一人頷く。お手伝いらしき女性がチャイを淹れてくれる。

1時間ほど待ち19時過ぎになったとき、呼ばれて何か言われるがまたわからない。書いてもらうとplatform 06とある。列車が遅れていて、やっと到着ホームが決まり、それが6番ホームだと列車番号と共にアナウンスが放送される。そこでやっと状況を理解する。

駅長さんはじめそこにいた三人にダンニャワードとお礼を繰り返し、ホームへ急ぐ。
着いても、次は乗る車両がどれかわからない。インドの列車は車両間がつながっていないため、乗り込む場所が違うと面倒になる。
また聞きまわる。今度はジャケットを着て手提げのビジネスバックをもっている類の人達に当たる。

数人目にベンチに座っていた初老の男に尋ねると、この前だからまぁ座りなと、席を詰めてベンチを勧めてくれる。やりとりを見ていた周りの若い男数人も寄ってきて、ここだ間違いない、と教えてくれる。
ベンチの男はアメリカに行ったことがあるらしく、英語が話せ、日本から来たと言うとインドはnot cleanだろう?と言う。

リクシャやタクシーでは値段をふっかけられたりするが、こちらから尋ねかけた人達はほぼみな親切に対応してくれる。いつの間にか普通の旅行ガイドになってしまった地球の歩き方でも、インドだけはバックパッカー寄りの情報を載せているが、そこで再三再四インドでの詐欺などについて脅しているのを読んでいたため、必要以上に警戒していたのかもしれない。

数分後電車がホームに入ってくる。まだ微速で動いているうちから、自由席二等の車両にはインド人たちが次々と乗り込んでいく。自分の車両が前に来ると、これだよ、と男が教えてくれる。丁重にお礼を言い、握手をして別れ、列車に乗り込む。

ネット予約時には二列側の上段を指定したはずなのに、通路側の上段になっていた。
乗ってみるとわかるが、下段の方が窓があり外が見えるので良い。自分の席は奥行き550、巾1800、天井高さmax800という小柄な自分でも窮屈なところだった。(四人席側の方が奥行きが100ほど広かった)
それでもやっと乗り込めた安心感でゆっくり休めるだけでありがたい。

列車は約3時間遅れて2050発。すぐに就寝。



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