125日目 100511 HELSINKI



9時起床。今日も朝食をたっぷり食べて、部屋で今日の行き先を地図で調べてルートを決め、10時半出発。今日はアアルトのスタジオと自邸の見学ツアーを予約している。

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Alvar Aalto Studio
Alvar Aalto
1962
Tiilima:ki 20,00330 Helsinki,Finland  (a:はaの上に点々)

■キアズマ近く、もしくはソコスデパート近くからトラム4番に乗ってMukkiniemi下車。30分程度。そこから徒歩10分ほど。

■火ー金、毎日1130-のガイドツアーでのみ見学可能。8月は月曜も休まず。予約なしでもその時間に行ったら加われますが人数制限があるので、予約しておく方が無難です。下記urlから予約できたと思います。英語ツアー可能です。17e。ちなみに自邸も17eですが、どちらも続けて行くと自邸を12eに割引してくれました。

http://www.alvaraalto.fi/info/guide/helsinki.htm
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トラムを降りて地図を見ながら向かう。少し迷う。通り名と番地で確認した方が確実です。時間ちょうどに到着。遅れてごめん、と言うと今日の予約は自分達だけらしく、全然かまわないわよ、とのこと。少し他のツアー希望者が居ないかを待ってからツアー開始。

増築部分のキッチンから案内してくれる。アアルト自身による増築。天井のファブリック貼りの照明は後に他の住宅でも使われているアイデア。キッチンの造作家具はダイニング側からもキッチン側からも使えるようにトンネル状になっている。ただダイニングへ繋ぐだけの廊下も微妙に膨らみを持たせられている。コーナーの煉瓦にぽつぽつ穴が開いているのは何?通気か何か?と尋ねると、おそらく建設時に煉瓦を積む職人が掴むための穴じゃないか、とのこと。なるほど。

1階のホールに入る。ロフトはそこから模型の鳥瞰写真をとるためにあったらしい。中庭に面してとても明るい。中庭は白い壁面に映画などを投影できるように段々状になっている。ホールの天井からは数々の照明のプロトタイプが飾られている。トップライトがヘンリー・ムーアの彫刻のよう。中庭側の壁面は、外部側は煉瓦、内壁側はカードボード。中空になっている。これで寒くないのかな?カードボードを押縁で留めているため微妙に湾曲している。なるほど、それで坂茂さんはアアルトの日本での最初の展覧会に紙管を使ったのかー、と納得。昨日保険協会ビルでお会いした日本人の学生さんが遅れて合流。迷われたらしい。朝からオタニエミに行ってきたそう。元気だ。

ホール手前のロビー的部屋には壁一面に図面がさせるようになっている。置いてある図面は全てコピーらしく、オリジナルはアアルトミュージアムが保管している。外壁から飛び出たトップライトはドローイングを自然光で見れるようになっている。色がよくわかりそう。すばらしい。

2階がスタジオ。両面採光で東側を大きく、西側は絞っている。今もアアルト財団事務所として現役で使われており10名が働いているため、途中までしか入れない。テーブルには当時のオリジナルの模型が置いてあり非常に興味深い。なんとも気持ちの良さそうな環境。
一通り説明を聞いてから、各々で写真を撮り廻る時間をもらえる。

12時半くらいにそろそろ、と声がかかる。ガイドをしてくれた女性も移って、自邸のガイドもしてくれるよう。外に出て外観を一通り撮ってから移動。歩いて10分程度の自邸へ。

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the Aalt house
Alvar Aalto
1936
Riihitie 20,00330 Helsinki,Finland

■スタジオと同じ最寄り駅です。駅からはこちらの方が近いです。
■10-4月は火ー日で1300-1700で一時間置きにガイドツアーがあります。それでのみ入館可能。12月と1月は事前予約必要。5-9月は火ー日1300-1800。季節により時間が違うようなのでurlから確認してもらう方が確実です。こちらも絶対ではないですが、予約しておく方が安全だと思います。団体は予約必要です。
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この自邸は主に一人目の奥さんであるAino Aaltが設計したらしい。エントランスを入ると二つのドアがある。右側がパブリックで正面がプライヴェート。パブリック側を入ると五人ほどが働ける事務所スペースとなっており、奥にアアルトの部屋がある。が、自然光が少ないこの部屋を彼は好まず、結局は明るい窓際の机によく座っていたらしい。アアルトの部屋の奥にははしご階段があり小さなドアに繋がっている。ここを開けると屋上への秘密通路があり、仕事に疲れたアアルトが屋上へよく逃亡していたらしい。事務所部屋の隣はセミパブリックなリビングになっていて暖炉がある。玄関から一体のワンルームになっている。

2階へ上がるとアアルト家族の住居空間。上がったところのリビングを中心に各自のベッドルームがくっついてる。アイノがピアニストでもあったためグランドピアノが置いてある。ここのキッチンも両側から使える。ベッドルームは当時の雰囲気を再現してある。
屋上のルーフテラスにも上がれる。当時は海が見えたらしいが今は付近の住宅にふさがれている。

ツアー終了後一通り撮影して、ショップを物色。本を一冊購入。置いてあるパンフレットを見ると、コッコネン邸も通年見学可能と書いてある。日本で調べていた情報では夏季のみだと思っていた。(帰宿後、急ぎ訪問可能な日で予約メールを送ってみたが、おそらく直前すぎてか返事さえ来なかった。残念)ツアーは音楽家の施主のために音響的にも考慮された家を体感してもらうため、ピアニストのコンサートがセットになっている。今回は訪問できなかったが、行かれる人のためにurlを記しておきます。ここから予約すれば訪問できるようです。

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Villa Kokkonen
Alvar Aalto
1969
Tuulimyllyntie 5,Vanhakyla Jarvenpaa

http://www.villakokkonen.fi/en/
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トラムで市内に帰り、キアズマ前で降りる。ここで同行の学生さんとはお別れ。今日キアズマを見てからストックホルムに飛行機で帰り、日本へ飛ばれる。

先日閉まっていたマリメッコ本店やイッタラなどいくつかお店を覗いてから、少し早いが夕食を食べに行く。一昨日美味しいと教えてもらったchina tigerへ。時間が早いせいか自分達だけの客席で貸し切り状態。お勧めの羊のスープは仕入れがなかったようで頼めなかったが、なすとパプリカの炒め物、餃子(ゆで)を注文。白ご飯は無料で付いてくる。ご飯も合わせると結構な量で、二皿で結果的には十分。お腹いっぱいになり店を出る。

宿に戻り、作業。今は夕暮れが22時頃で日が長いの
でついつい夜更かししてしまう。1時半頃就寝。



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