122日目 100508 TURKU – HELSINKI



8時半頃起床。昨夜もかなり咳き込んでしまい本当に恐縮。朝食を頂く。
10時出発。近所にあるブリュッグマンの教会へ自転車をお借りして二人で向かう。職場に近いがKさんも行くのは初めてだそう。

——————————————————-
CHAPEL OF RESURRECTION/Ylosnousemuskappeli
Erik Bryggman
1941
Eerikinkatu 3 Turku

■トゥルク市内から3kmくらい離れた広い墓地の中にあります。地図を参照してもらって歩くかバスか。
■当日は土曜日だったこともあり、行事予定がいっぱいでした。平日昼に行く方が良さそうです。
———————————————————

この旅行ではじめて逆回転ブレーキ以外の普通の自転車に乗った。なんて快適な。外国をこうやってサイクリングできるだけで楽しい。天気がいいともっといいのだけれど。墓地内は自転車禁止の看板があるため、押して歩く。墓地内は緑豊かで、なんと野リスまで居る。初めて見たが動きがとても俊敏で、その飛び移るリズムが独特で面白い。誰かが投げた木の実を取り合っている。

教会へ着くと喪服の老人達が多く集まっている。どうやらお葬式があるよう。始まるまでまだ少しあるようなので、急いで見させてもらう。

教会なのにガラスが多くとても明るい。高窓から掃き出し窓まで。平面は非対称でしかも祭壇は角度が振られており、椅子は斜めに配置されている。光の入り方がとてもきれい。すばらしく気持ちの良い空間。これは見れてよかった。シーリングランプもとても凝っている。ガラス窓はよく見るとほんのり薄いピンク色が入っており、光が柔らかくなるようになっている。二階席腰壁の羽目板の貼り方もヒダのようで陰影が深い。

空間の作り方はとてもモダンだが、細部の意匠は細かくクラフトマンシップに満ち溢れている。質の高い上品さを感じる。もっとゆっくり見たかったがどうやらセレモニーが始まるようなので退散。外回りをぐるっと回って見てから自転車で来た道を戻る。

お宅で荷支度をして、12時過ぎ発のバスに乗るため出発。Kさんもバス停まで見送って下さる。バスの中ででも、とサンドイッチを作ってもらってしまう。(車中で美味しく頂きました、ありがとうございます。)。ヘルシンキ空港行きのバスに乗り込む。27.5e。片道2.5h。今日日本から到着するYを迎えに行く。車中、ナントでSにもらった、夏の朝の成層圏、を読み終える。日本から、文明社会から離れ無人島で暮らすことによって、逆に自分が文明の側に属さざるを得ない人間であることを否応ながら気づかされる主人公の洞察に、いくらか自分の現状を照らされている気がして、この本を本棚から選んでくれたSの選択眼に感謝と同時に、さすが文学部、と思う。おかげでとても面白く読ませてもらいました。ありがとう。たぶんもう一度読みます。

Kさんの言通り、イケア前で空港行きのバスに乗り換え、30分ほどで到着。久しぶりの空港。ヴァンター空港。国際線ターミナル2の到着ゲートで待つ。空港で人を待つのは初めてだが、ゲートが開くたびに今か今かとドキドキしてかなり楽しい。送迎の仕事は楽しいかもしれない。日本からの直行便のため、送迎に来られている日本人も何人か見える。

無事落ち合い、市バスでヘルシンキ市内へ。予約しておいた宿へチェックイン。駅から歩いて五分と立地はかなり便利。
荷物を置き、一休みしてから、夕食を食べに出かける。せっかくなのでフィンランド料理を、とガイドに載っているKonstan Mo:lja(o:はoの上に点々)に行く。大使のための料理も作っていた?奥さんと旦那さん、バイトくんの三人だけのお店の割には結構な客数を回している。ビュッフェ形式でフィンランド料理が一通り食べられる。18e。どれも外れがなく美味しい。特にトナカイ?の肉のクリームソース?や白身魚のソテー?が ◎。マッシュポテトが美味しくていくらでも食べられそうに思えてしまう。全然喉に詰まる感じではなくよい密度。他、もちろんサーモンやミートボールなど色々。食事していると旦那さんが自分が乗っている日本で出版された案内本を見せてくれる。確かに店の前にも日本人の推薦文が貼ってあった。けれど観光客ずれしておらず、この値段でこれだけのもの、種類が食べられるなら全然リーズナブルだと思う。

お腹いっぱいになって、帰りはもう閉まったウィンドウを眺めながら大聖堂などをちらっと見て宿に戻る。夜は溜まった作業。日本から咳止め薬を持ってきてもらったが、まだ効きそうになく、やはり今夜も咳は続く。0時過ぎ横になる。



No Responses to this post

This post has no comments yet.

Leave a Reply