111日目 100427 COPENHAGEN



7時半起床。予想通り朝から中学生らしき集団がうるさい。先生がもしいるなら殴ってでも静かにさせれば良いと思う。朝食を食べる。
朝食後、ログを書こうとパソコンを開けメールチェックをすると昨日送ったSASホテルの返事が来ている。今日の二時なら10分だけ時間があるというので、それでお願いの返事を送る。それまで電車に乗って他を廻るには少し中途半端な時間なので、宿で作業をすることにする。
宿が混み合っているので今日から部屋を変わらないといけないと言われていたので鍵を交換しに行く。もう入れるというので荷物を移動持っていくと、今度は二段ベッドひとつの小さな二人部屋だった。窓も大きく、地上階なので明るい。昨日までとは大違い。

1時前に出発。またデポジット自転車を借りて向かう。早めに着いて近くで昼食。2時ちょうどにレセプションでアポイントがある旨伝えると担当者に繋いでくれる。しばし待っていると30前後の女性が登場。握手とお礼を言い、早速時間もないらしいのでエレベーターで部屋に向かう。

降りてすぐ目の前がROOM606。JACOBSEN SUITE ROOMと書いてある。入ると中はあっけないくらい広くない。

————————————————————-
Radisson Sas Royal Hotel
Arne Jacobsen
1961
Hammerichsgade 1,1611 Copenhagen,Denmark

■中央駅目の前、ツーリストインフォの道向かいです。
■エントランスロビーはおそらくいつでも、見学できます。ROOM606はここ数日の記述の通り、なかなか見るのが大変。
まとめると

・4900dkk=およそ8.5万円!出せば宿泊して好きなだけ見ることができます。
・宿泊が入っていなくて、ホテル業務が忙しくなければ誰かが案内してくれる、というシステム
→レセプションに電話して問い合わせるのがまだ確実らしいです→+45 33 42 60 00。
・最終的に案内してもらったSales&Responsible Business Coordinatorという肩書きの方のアドレスをここに載せるのはどうかと思うので、もし教えて欲しい、という方がいらっしゃればはメールをください。
——————————————————————-

内装は定期的にメンテナンスされているのか塗装の色あせもない。まさしく写真の通り。泊まれるの?と金額を聞いて驚く。正直、底まで出して泊まるほどの広さと内容ではない。ソファ脇の化粧台を開くと自動的に内部の照明が点灯するようになっている。壁面には溝に沿ってスライドするスタンドが備え付けられている。50年前でこの設備とはすごい。バスルームが小さいシャワートイレと、バスタブありと二つあった。が、スイートにしては狭いと思う。

お礼を言ってロビーを少し見てから外に出る。経緯は大変だったが見るのは一瞬だった。

またインフォ前で自転車を借りて前回見れなかったユダヤ博物館へ向かう。

—————————————————————-
Danish Jewish museum
Daniel Libeskind
2003
Proviantpassagen 6,DK-1218 Copenhagen,Denmark

■王立美術館ブラックダイヤモンドのすぐ北、中央駅から歩いても15分くらいです。地下鉄Kongens Nytorvから徒歩10分くらい。
■月曜休み。1300-1600。6/1-8/31の夏季は1200-1700。大人50dkk。内部撮影禁止。
———————————————————————-

入り口で荷物とカメラを預けて入場。元々王立ボート工場?に使われていた建物を内装のみリベスキントが改装している。激しい。床はうそものっぽいフローリング。壁はシナ合板t12を目地幅12でビス留めしている。壁だけでなく、床も全て傾斜しているため、かなり不安定な感覚を得る。その観覧者に生じる感覚をデンマークのマイノリティとして生きたユダヤ人の受けた境遇のメタファーとしているのだろうか。人間って思ったより水平に対して敏感なセンサーが付いているものだなぁと感心。

シナの壁は映写室やブックショップ以外は全て閉じたボリュームとして建てられている。煉瓦造の内部空間に傾いたいくつかのボリュームを挿入し、そこに穴を穿って展示スペースとした感じ。出隅を全て留めで納めていることからもその意図は伺える。内部は広くなく、すぐ廻れてしまう。これも何も知らない人から見れば、ある種のビックリハウスにすぎない、とも言えるが、しかし実際に入ってみるととても面白い。興味深い。リベスキントは4つのヘブライ文字からこのプランを想起したらしいが、そのレトリックを購入した本で追って読んで記したい。

留めておいた自転車で最寄りの地下鉄駅前まで行き、そこでまた預けてコインを返還し、地下鉄に乗る。ヌーヴェルのコンサートホールに向かう。

———————————————————————–
Koncerthuset
Jean Nouvel
2009
Emil Holms Kanal 20,0999 Copenhagen,Denmark

■地下鉄M1線DB Byen駅降りて目の前。
■おそらくコンサートがある時のみ入館可能。
————————————————————————-

生憎今週は出発してしまう木曜までコンサートの予定がないので、開いていないだろうと思いつつ一応向かってみる。地下鉄には初めて乗ったが、敷設自体が新しいのか全ての駅が同じ内装だった。PC版とFBによるシャープなデザイン。車両が無人運転のため、フロントが全面ガラスになっている。これはかなり楽しい。地下鉄のトンネルが上下左右に曲がりくねっている様がよくわかる。

途中から地上に線路は出てきてすぐ、目的のコンサートホールが見える。青い。

駅を降りるとそこは郊外の入り口っぽい風景。建築家のデザインっぽい団地が建ち並ぶ。青いファサードはパンチングメタルかと思っていたら近づくと養生シートのようなメッシュ状のテント生地だった。開口部は一部巻き上げられている。やはり公演日以外は一般客は入れないっぽい。入り口がどこも開かず訊ける人もいない。

メッシュ状のスクエアなボリュームの内側にはガラスファサードがあるが、カーテンウォール構造がワイヤーによるテンションで柱を少なくしているような感じ。面白い。ジョイントの金物一つ一つもきれい。よくできている。

ガラスから中を覗くと、しわのようになったコンクリートの構造体のテクスチャが見える。ホールのそれに比べてよりしわが深い感じ。これくらいあれば生地のように見える。置いてある椅子も機材を入れるボックスにクッションを付けたようなデザイン。ありそうでない。賢い。予想以上に良くできていそうで、中を見てみたかった。次回があればぜひチケットを買ってホール内部まで見てみたい。

とんぼ返りで地下鉄に乗って宿最寄りにnoreportまで。本当にこの宿は中央駅よりも交通の便が良く便利。どこへも直接行ける。荷物を置き、少し横になって休む。今日は自転車ばかりで大して歩いてないのに疲れたよう。一時間ほど寝てから作業。同室はデンマーク人のおじいさんでピアニストだそう。名前が聞き取れない。発音できない名前を覚えるのは難しい。後から思えば自分より年上の人と同室は初めてかもしれない。23時半就寝。



No Responses to this post

This post has no comments yet.

Leave a Reply