99日目 100415 LÖBAU – BERLIN



6時起床。ぐっすり眠った。もう夜は明けている。
朝支度をし、荷物を片付ける。シャッターを開け始めた7時、朝ご飯を用意しに昨日の人が来てくれる。予定通り7時半前から朝食。とてもたっぷり。食べきれない。電車の時間があるので急いで食べて、本などを購入し、お礼を言って駅へ歩いて向かう。

10分前に到着。予定通りの電車に乗り込み、またドレスデン経由で、昨日と同じECに乗り、ベルリンへ向かう。

乗り継ぎ含めて四時間半ほどかけてベルリン着。さすがに中央駅は大きい。
駅のバーガーキングで今日から御世話になる方と待ち合わせ。ロッテルダムで御世話になったWさんの友人の版画家の方。店の前ですぐに見つかる。

挨拶もそこそこに経緯を話していると、そのロッテルダムの方とも一度あっただけだったらしい。ポルトのcasa da musicaでたまたま同じガイドツアーになったところからものすごく細い糸を辿ってここでお会いできた感じ。すごい。

まずは荷物を置かせてもらいにお宅へ。SとUを乗り継いで向かう。東京のように電車網が細かく多い。
30分ほどで到着。広い。東京以外でも日本で同じ家賃ではこの広さはありえない。ベルリンはドイツの中でも特に物価が安いらしい。確かに街の屋台やスーパーを見てもケルンやミュンヘンよりも安い。

ネットをお借りしてベルリン市内の建物をどう廻るか計画を立てる。と、そうしている内に4時過ぎになってきたので、とりあえず固まっている所を廻ることにする。ベルリンフィルのコンサート予定だけチェックすると明後日にベルリンフィルの演奏があったので、当日券狙いでWolfsburgから帰ってきたその足で直接向かってみることにしてそこは後回し。

地下鉄に乗り、まずはユダヤ博物館へ。

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Jewish Museum
Daniel Libeskind
1997
Lindenstrasse 9-14,10969 Berlin,Germany

■地下鉄UのHallesches Tor駅下車、徒歩5分くらい。どのガイドブックや地図にも載っています。
■Monday from 10 a.m. to 10 p.m. Tuesday-Sunday from 10 a.m. to 8 p.m、5e。中庭のようなガラス屋根のカフェ部分は2007年にリベスキントによって増築されています。内部撮影可能。
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遠くから近づいてくると、写真で見ていた印象と外壁の鋼板の色がかなり違う。銀色というより曇ったブルーの感じ。もの哀しいブルー。経年変化?。博物館の内容と合わせているのだろうか。

外壁は縦ハゼ葺きのような納め方で鋼板を納めている。足下と開口部下端には外壁空気層の換気口がぽこぽこ開いている。開口部の枠は外から見る分にはアルミ枠だったが、内側から見るとSSGだった。アルミ枠にSSGでくっつけているのだろうか。

隣の建物にあるエントランスから入る。入り口の荷物チェックが空港並み。クロークで荷物を預けて地下の通路から隣へアクセスする。思ったよりかなり広い。

展示を一通り見る。個人的にあまり興味を持てない内容でほぼスルー。
リベスキントの着想による3つの鎮魂的空間があるが、それ以外の展示内容との空気感があまりに違うのがもったいなく感じる。


リベスキント的にもっとシリアスに作り、かつジグザグの開口部も生かした形にすればよかったのに。内部においてはあの開口は完全に何も関係していない。SSGになっている意味もあまりないように感じる。全体として期待していたほどではなかった。ジグザグのプランも幅が大きいのか、展示の仮設壁などが多いせいか、中では感じ取ることができない。





次に北に歩いてチェックポイントチャーリーへ。

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Haus am Checkpoint Charlie
Peter Eisenman
1985
Friedrichstrasse 43-45,10969 Berlin,Germany

■どのガイドブックにも載っているでしょう。検問所のあった歴史的ポイントです。
■一階に美術館のエントランスがあり、上階が一部美術館になっています。大部分はアパートっぽいです。
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交差点の角に面しており、おそらくその二つの通りが直行していないことによる角度のずれをそのまま建築のファサードにしている。また窓は全て正方形なのだが、ファサード内に角度のずれも含んだいくつもの正方形がレイヤーで重なったようになっており、予想外に良い感じ。奥行きがある。テラーニのファサードみたい。さすが研究していただけはある。

外にベルリンの壁の一部が移設しておいてある。内部のショップには未だベルリンの壁の破片がガチャガチャみたいなケースに入ってお土産として売られていた(けっこう高い)。美術館には入らずに次へ。

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Housing at check point charlie
OMA
1989
Friedrichstrasse 207-208,Berlin-Kreuzberg,Germany

■アイゼンマンのビルの道向かいです。
■一階が半分工事中でしたが、半分廃墟のような感じで入れませんでした。
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OMAの建物は外観のみでは何もわからず。

歩いて北上してギャラリーラファイエットへ。Jean Nouvel。外観も全面ガラスファサード。
内部の円錐形を二つ重ねたような吹き抜けは今見てもきれい。

1階部分で上と下の円錐をずらしているのが巧い。見上げ&見下ろしできるようになっている。上階から見下ろすと、普通に吹き抜けているより下階が近く感じる。

ちょっと歩いてアイゼンマンのモニュメントへ。

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Memorial to the murdered Jews of Europe
Peter Eisenman
2005
Cora-Berliner-Strasse 1,10117 Berlin,Germany

■モニュメント部分は24h/7dいつでも入れますが、上に乗って飛び次いだりしていると怒られます。他注意書きが書いてあります。
また、知らないとわかりづらいですが地下にインフォメーションセンターがあります。そこは20時まで。最終入場は1915までなので注意。
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角柱の高さの違いは何かのメタファーだろうか。地下には時間が遅くて入れなかったので不明。
地面がお椀型にえぐれているため、歩いているといつのまにか柱が高くなり、逆に自分が小さくなった気がしてきて、とても面白い。


ベルリンで見たアイゼンマンの二つの建築は飛び道具的なリベスキントに対して寡黙だが、実際の印象はアイゼンマンの建物の方が断然面白かったのが意外。

すぐ北にライヒスタークがあるが、行くと夜八時過ぎでもまだかなり並んでいた(看板には平均待ち時間30分とあった)ので、パスして今日のツアーは終了。


帰り道にスーパーで買い物をしてお宅でトマトソースのパスタを作って食べる。
ガスコンロが四つ口もあり便利だがけっっこうこちらのキッチンは換気扇がないことが多く、実感的にはちょっと不安になってしまう。

明日で出発してちょうど100日だがデッサウで一人なので99日祝いでビールで乾杯。食後お互いのこれまでの仕事を見せ合う。Yさんの版画は印刷された写真よりも実際に刷られた現物の方が断然面白い。和紙にシルクスクリーンで刷られた作品はぺらぺらの紙に刷られているとは思えない厚い質感がある。1時頃就寝。



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