53日目 100228 SANSEBASTIEN



珍しくバスで4時間ほど眠れた。バスは12時間ほどかかって06:30定刻ちょうどにサンセバスチャン到着。

バスターミナル前に中心地へのバス停があったが、日曜日ということもありもちろんまだバスは動いていないので、宿まで歩いて向かう。思っていたよりきれいな街で、治安も良さそうな雰囲気。川沿いを歩く。行き道にRENFEの駅があったのでボルドー行きのチケットが買えないか訊きに行くも、なぜか電車は既に動いているはずなのにチケット窓口には誰も居ない。

今回、サンセバスチャンからボルドーへ電車で(それ以外の方法がないので)むかうつもりなのだが、RENFEのサイトで調べても出てこず、TGV(SNCF)のサイトで調べると、居住国によって出てくる内容と選択可能な日付が異なり、かなり悪戦苦闘した結果、予約できなかった。

※フランス国鉄SNCFならびにTGVについて
居住を日本にすると、十日くらい先からしか予約できない。居住をイギリス(居住国によって言語が決められるため)などにすると予約可能な日付は五日後くらいからになるが、住所入力の際にその国しか選択できない。フランスにすると翌日から予約できるが、なぜか今度はスペインのサンセバが出てこない。別途パリからリールの往復は予約できたが、居住国をunknownとしてやっと購入できた。かなり前に予約したパリーナント往復はすんなり買えたのに。フランス鉄道は直近になるとかなり高い(早割が安い)、かつ上記のようにオンラインで買えなくなることがあるようなので、注意!!です。

あきらめて宿に向かう。結局歩いて一時間くらいかかる。

サンセバもユースが街から遠いようなので、hostelworld.comで出てきたurban houseを予約した。ユースより安く、街のど真ん中にある。結構迷って(webに出ている地図が少し間違っている)、到着。

建物の二階にあり、入り口で何度もチャイムを押してようやくドアを開けてくれる。フロントの男性は寝ていたようで、眠そうな目をこすりながらドアを開けてくれた。到着予定時刻より一時間早いため、寝ていたようだ。お詫びする。

結論から言えば、ここはとても良い。すばらしい(バックパッキングな人に対しては、ですもちろん)。

場所は市内の最も栄える通りに面しているし、運良く窓際の部屋に当たれば(当たった)、テラス付で、テラスでお茶をしながら通りを見渡せる。自由に使えるキッチンもあり、朝食は置いてあるパンなどを自由にトーストするなりして食べる。コーヒーメーカーも自由。

フロントでは地図を詳細な解説つきでくれる。wifiはフリー。pcも一台フリー。チェックアウトは11時。で、一泊12e。ドミは男女混合。部屋は8人くらい部屋が3つくらいのみ、でかつネット予約のみ、のようです。予約なしで来ても、多くの人が追い返されていました。シャワーは共同だけれど、広いし熱い。海も近い。あとフロントがすばらしく親切でスマイリー。今まででベスト。ただし、午前と夕方以外はいない時間が多いので注意です。

あまり眠くもないので、キッチンで朝食を作って食べた後、ネットで調べ物。すぐ近くのラファエル・モネオのオーディトリウムのガイドツアーがホームページの情報では金土日の昼とあるので、急いで行ってみる。

——————————————————–
Kursaal
Rafael Moneo
1999
Avenida Zurriola 1,20002 San Sebastien,Spain
———————————————————

が、窓口に行くと今日はしていない、とのこと。よく見ると横に小さく「次回のツアーは3/21.22」とある。こちらでは結構オフィシャルのホームページに載っている情報でも行くと違うことが多い。残念。後ろに並んでいたおばあさん(英語で助けれくれた)が、この建物はとってもきれいよね、と自慢げに話していた。地元にも愛されているよう。

外観だけぐるっと四方廻って見る。外壁のガラスはよく見ると一枚一枚の断面経常も波型になっている。またガラスが湾曲していることで外形のラインが柔らかく見える。中も見てみたかったがしようがない。

インフォに寄っていくつか尋ねもの。ボルドー行きはRENFEでなくTrenという私鉄の駅から行くらしい。他、行きたいところのバスナンバーを教えてもらう(ルートマップはもらえなかった)。

宿に戻ると部屋が用意できていた。窓際ですばらしい。掃除をしている初代ルーク似の男前な若者と話すと、二週間だけ住み込みで働く代わりにタダで泊めてもらっているのだそう。サーフィンをしにきたらしい。日本では同様の人をよく見るが、海外も同じなのか。

街は日曜日でほとんど全て(カフェとバル以外は全て、といっても過言ではない)の店が閉まり、人々が楽しそうに街を散歩している。見ているだけで幸せな気分になる。

サンセバ行きの目的であるチリダ・レク美術館へ行こうかと思うも、冬は三時までであと一時間しかない。G2のバスは30分に一本なのでバス停まで行き、もし万一予定外に張り紙などで明日閉まっていたらどうしよう(インフォで聞く情報でも信じられない、サイトでも間違っていることがある、というのはとても困る)、と迷うもやっぱり明日にまわす。

とりあえず天気が抜群に良いので海際を歩く。考えればポルトの午前半日の晴れを除けば、バルセロナの前半二日以来二週間ぶりの晴天。それだけで気持ちがいい。

気温は13度と暖かく、カメラ以外の荷物と上着を部屋に置いて、身軽になり歩く。半袖の人もいるくらいの陽気。目の前は海。昨日は風が強かったらしくそのせいか波が高い。波乗りには好都合なようで結構多くの人が見える。

初めて波乗りを間近に見たけれど、柄にもなくやりたいと思う。それくらいロケーションがすばらしい。なんて幸せな風景。

電車を調べに行く。RENFEに再度向かうと、やはりtrenに行け、と言われる。行くと、やはりここではTGVに連絡するチケットは買えず、Hendayaまで1.55eで行き、そこで乗り換えるらしい。切符は当日のみ有効。全ては当日しか買えないと決まったので、後はサンセバを楽しむだけ。

海際を西に歩き、チリダの彫刻を目指す。途中波乗りを眺めたりしつつ一時間ほどで到着。波が高いので場所によっては道までしぶきが飛んでくる。子供がは しゃぐ。

1977年、自分の生まれた年に完成した海に張り出した彫刻。建築家との協同。立ててあった解説によると、建築家は突端に張り出す観覧すべき土台、地面をつくったよう。

波の高さを計算した張り出しの位置と、眺めたくなる高さの段と、既存手すりに連続する手すりの意匠、打ち寄せる波によって地面か ら噴出す噴水、と目立たないし意識しないとそれがデザインされたものとは気づかないくらいだが、いい仕事をしている。

チリダの彫刻は海の風をつかむ手のよ うな形で、反対側に廻ってみたい衝動をかきたててくれる(が、もちろん不可能)。

—————————————————
Peine del Viento (Wind Comb)
Eduardo Chillida
1977
Paseo del Piene de los Vientos,20008 San Sebastien,Spain
—————————————————

帰 り道、フニクラ(ケーブルカー)で丘の上まで登ってみる。片道2.6e。上は遊園地になっていた。世界どこでも山の上に遊園地を作るものなのだろうか。上 からだと地形がよくわかる。

海からすぐに山になっており、とても狭い平野に街ができている。地図ではわからないが実際に歩いてみるといきなりすごい坂に なっていたりする。

帰りはバス16番に乗り宿へ。運転手から1.35eで切符を買う。15分くらいで到着。
キッチンで置いてある フリーの食材を拝借してパスタを作っていると、同室で寝ていた女の子が起きてくる。何か食べたそうなので、よかったら食べる?と訊くと喜ぶ。朝からチョコ レートしか食べてないらしい。なんで国籍問わず若い人はそんなので大丈夫なのだろう?

もう何度も作っているトマトソースのパスタ。せっかくちゃんとした キッチンがあるのに料理する人が少ないのか(確かに自分以外見なかった)、匂いにつられて覗いて感嘆される。

無事いつもどおりの味で完成して食べながら話 すと、シドニー(dの発音が小さくはじめ全然聞き取れなかった)から来た21歳の子で、44日間の旅行、帰ったらナースとして働き始める予定らしい。

食べ 終わるとデザートがなくっちゃね!とジェラテリアでアイスクリームを買ってきてくれてコーヒーをかけて食べる。おいしい。こちらではマクドナルドでも同じメニューがあったくらいポピュラーなようだ。イタリアでも思ったけれど、こちらの人は寒くても(今は暖かいけれど)よくアイスを食べる。

食 後、たまっているこの先の予定決定のための調べものを、ネットに繋げるこの二日でまとめて片付けるため作業。リビングで書類をいっぱい広げてラップトップ に向かっているので「仕事してるのか?」と訊かれる。

確かに旅先でこんなにハードワークなのはちょっとクレイジーな日本人だと思う。日本人のイメージを下 げてしまったら申し訳ない。2時就寝。



No Responses to this post

This post has no comments yet.

Leave a Reply