44日目 100219 FEZ – MEKNEZ – FEZ



夜行バスはやはりあまり眠れず。日本のバスでも眠れないので期待は端からしていない。

予定時刻より1時間も早く04:30フェズ駅前着。
メルズーガの宿の方から早朝は危険だから向かいのカフェが開いているので、そこで夜明けを待ったほうがよい、との忠告に従い、カフェに入る。店内は家がないのか、テーブルの上には何も載っていない着こんだ男達でひしめき合っていて臭うが、席を取りコーヒーを飲みながら朝を待つ。

6時半頃、同行の彼が次のバスの時間なので先に出発。7時過ぎなってようやく明るくなってきたので、予約している前回宿泊の宿へ歩いて向かう。も、半分予想していた通り、閉まっている。何度かノックして待っていると、中から出てきてくれる。チェックインは12時までできないが、荷物は置いていい、とのことより置くだけおいて、外に出る。寒い。

まだ7時半。ネットが繋がれば更新でも、と思って水タバコカフェに行くもやはりそんな夜遅そうな店は早朝から開いているはずがない。今にも雨が降りそうな雲行きなので、朝からメディナに観光もちょっと。とりあえず駅前の明後日のエアポートバスの乗り場でも調べに行く。当たりをつけて訊きまわると、駅の隣のバスターミナルから16番に乗れば行けることが判明。おそらくこれは乗ってきた20dhの便ではなく、普通の市バスっぽい。バス停にいた白人に、ここが乗り場?と訊いたら、次は8時よ、とのことだったので、おそらく一時間に一本はありそう。

安心して、隣の駅に行って明日のメクネス行きの電車の時刻を調べて見る。市街地に近いmeknes amir駅(meknez駅の次)へ停まる便は二時間に一本。次の便は一時間後だ。少し考えて、今日行くことにする。窓口で切符を購入。一等でも30dh。片道50分。しかし、、、出発は時刻どおりだったが(始発駅なので)、四つ目の駅なのに45分も遅れる。どうやら雨の日だから?遅れるらしい。

車内は一等はコンパートメントで六人掛け。5人のドイツ人の年配の旅行者と同室。見ていたガイドブックからドイツ人とわかりつつも、車内販売への返答に男性が「si,si,」と言って隣の奥さんにouiでしょ?と窘められているので、イタリアから来たの?と訊くと受ける。英語で笑いを取れると嬉しい。

メクネスに10時半到着。雨も降っているので、とりあえず駅前のネットカフェを探す。ビルの二階に広い店があった。lanケーブルを繋いで接続可能。一時間5dh。プリントアウトやスキャンもやってくれるようだ。すばらしい。メールチェックと共に、ライアンエアーのサイトへ。モロッコでのメルズーガ行きは不安があったので日程を一日安全を見ていたのだが、全くスムーズに移動できたので半日ほど余ってしまいそうなため、マドリッドへのフライトを一日早めてレイナソフィアをできれば一日かけてゆっくり観たい、と思い変更できないか挑戦。が、不可。ライアンはオンラインチェックインのみで、ボーディングパスを自分で印刷して持っていかなければならないので、早めにまとめてチェックインしていたのが仇となる。そりゃ搭乗手続きまでしたフライトは変更できないよね。残念。

一時間後店を出ると晴れ間がのぞいている。メディナのある西の方角へ歩き方の地図を見ながら歩く。お腹が空いたので、適当なサンドイッチ屋に入る。ソーセージを頼むと、オリーブとトマト、玉ねぎやキャベツと一緒に焼いたソーセージを同じく軽く焼いたバゲットに挟んでくれる。付け合せのポテトも揚げたてでとても美味しい。15dhでこれなら毎日でも食べたいくらい。店を出てまた歩く。地図にあったツーリストインフォが、ここにはあった。入るとおばさんが「こんにちわ!」と迎えてくれる。地図は使えなさそうだったが、丁寧にここにはモスクがあって~など見所を一つ一つ説明してくれる。インフォはクールな人が多い中で、こんなおばちゃんは珍しい。お礼を言って出るとまた雨。晴れ間がのぞいても、頭上には不穏な黒い雲が絶えず流れているため、急に雨が降ってくる。しょうがなく、近くのsalon de theでタルトとカフェオレ。モロッコはパンやクッキー、タルトなど甘いものが安くて美味しい。

止んだのでまた外へ向かう。13時半。歩き方の地図ともらった地図を見比べると若干違う。大きな違いは新市街のハッサン五世通りが公園を突っ切ってまっすぐ旧市街まで伸びていること。これがわかっただけでも地図をもらいにいった甲斐がある。新市街と旧市街のちょうど間に位置する交差点で目の前で車がおかまを掘られる。すぐさまパトカーが来て早いなー、と思ったらスルーしてどこかに行ってしまう。その後も二三台通り過ぎていく。それ以後も一日中パトカーや救急車が走り回っていたので、そういう街なのかな、と思っていたら翌日友人からのメールで、当日大雨によるモスクの倒壊があり、死者が40人以上出たらしい。街はそんな混乱は見えなかったので全く気づかなかった。

途中道を訊くと、最大の門へはメディナに入らずとも道なりに行けばよい、とのことだったので、歩き方の地図はもう無視して道をずんずん登る。たまに雨がふってくるので軒先で雨宿りしながら進む。20分ほど登ったところで到着。広場が街の中心っぽい。モスクは金曜だからか閉まっていた。メディナに少し入って見る。フェズに比べるとまだ整っているほうらしいが、それでも迷いそうになる。帰りの電車の時間を見計らって歩いて戻る。

途中同じネットカフェに寄って、スケジュールの調整のため調べ物。やはり直前に予定を変更しようとするとどの交通機関でも値段が高い。あきらめる。駅に着いて切符を購入し17:29発のフェズ行きを待つ。が、、、、予想通り遅れる。吹きさらしの屋外で気温は10度を切っている中、延々結局2時間弱待って列車は到着。遅れすぎだろう。モロッコに来てから二日に一回は寒さに震えている。砂漠でも、まだ晴れのバルセロナの方がよっぽど暖かかった。予想と随分違う。

電車に乗り込むと同じコンパートメントにはモロッコ人の若者が二人。その内の一人と話す。20歳の大学3回生で機械工学を専攻している。モロッコでも日本のマンガは流通しており、フランス語訳が多いらしい。ナルトやデスノート、コナンが好き。

宗教は何か?と訊かれて何も信じていないと答えると意外な顔をする。一応仏教なのかもしれないが、それはお葬式などセレモニーの時にしか姿を現さないと話す。彼はもちろんイスラムで、生まれたときからイスラムがあるから、無宗教ということが理解できないらしい。神を信じなければ、では宇宙は誰が作ったの か?と訊く。ビッグバンから生まれたと答えると、ではそのビッグバンを起こしたのは誰か?神ではないのか?と。

宗教を信じなければそこに疑問を感じること はないのか?宇宙の成り立ちから人体の成り立ちまで不思議に出来すぎていることが多くありすぎるのは神のおかげなのでは?と訊くが、自分を振り返れば疑問 を感じたことはない。日本人はそこに疑問を感じるには忙しすぎるのかもしれないし、感じたとしても哲学に答えを求めるか、もしくは一部の人は何かの宗教に 行くかもしれない。

神を信じなければ、物事の善悪の判断はどうするのか?との問いには、プラクティカルに自分の経験しかその判断の材料はないし、自分はそれで十分だ、と答える。それでも、ひとつのアドバイスとして昔の宗教を調べて見ると良いとの助言をくれる。maybe i do。
日本人がモロッコでも病院や公共施設を建てているらしく、それでモロッコ人はとても日本に感謝しているらしい。知らなかったと言うと、知るべきだ、と。その通り。

別れ際、イスラムによるテロをテレビで見ても、それが宗教の信心によるものだとは思わないでくれと言う。彼らは名声やお金、力の誇示がしたいだけなのだ、決してイスラムの教えに復讐を許すということはない、と。
一時間足らずだが、話せてとてもよかった。とともに、やっぱり言葉をもっとまともに操れるようにならないといけないと何度目かわからないが痛感。

21時過ぎ宿にチェックインし、少し休んでから近くでタジンの夕食。挽肉と卵のトマトソース。25dh。ミントティー10dh。帰って少しログを整理して24時就寝。



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