39日目 100214 MADRID – FEZ



0830起床。久しぶりに荷物の心配をしないで越す夜だったので、ぐっすり眠り少し寝坊してしまった。朝食を頂く。トーストに、トマトをすりつぶしたものとオリーブ油とスパイス(だったかな)を混ぜたもの、を載せて食べる。スペインではジャム的に食されるものらしく美味しい。その上、バレンタインのチョコレートまで頂く。気の廻られ方にもう全く頭が上がらない。

荷物を預かって頂き、一昨日夜に見に行くつもりだった、レイナソフィア美術館をバスに乗って見に行く。リュックを背負わずに外に出られるのは初めてで身軽な体が心地よい。30分ほどで到着。遠くからやけに日光を反射する建物が見えるなと思ったらそれだった。全ツヤの軒裏がとても目立つ。今やジャンヌーヴェルの代名詞のようだ。マドリッドの人達からは掃除機みたいと不評らしい。増築した棟と既存の棟を大屋根で統合している。

今日は日曜日なので無料で入場。内部はとても広くて迷う。常設展に的を絞って見る。すばらしい現代美術のコレクション。デュシャンやゴードンマッタークラーク、ジャッドの作品が面白い。目白押しで頭がくらくらする。リチャードセラには大きな一室がまるごと与えられていた。

そして二階に上がると、ピカソのゲルニカ。
これだけ撮影禁止で近寄れないが、それでもガラスもなしで見れるのはすごい。ゲルニカの展示されている面の反対側に製作過程の連続写真が展示してあり、色の塗る順番がわかって興味深い。最後の一手で一気に完成している。


そこまで見て時間一杯。来たのと同じバスで帰る。空港に向かう前に、トロハの競馬場を見に車で連れて行ってくださるため。ネットで調べてくださった限りでは3月にはまた競馬が?開催されるらしいがそれまで工事中で入れないらしい。が、とりあえず遠くからでも見えたら、と向かう。高速を降りて入り口ゲートの警備員に尋ねると、やっぱり工事中だから入れないよ、とのこと。Uターンするために中に入って遠くの新しく出来た高層ビルを眺めている間に、また再度警備員に訊いてみてくださり、結局囲いの前までなら入っていいことになった。感謝!。スペイン語ができる以上に、その交渉力がすばらしい。

少し進んでいくと白黒写真でしか見たことのなかった薄い軒先の屋根が見えてくる。確かに工事中で、職人は見当たらないが囲いもあり資材が積んである。片眼鏡で遠くから眺める。森田一弥さんはこれを外から忍び込んだと書かれていたが、結構な距離を見つからなかったのがすごい。遠いので柱と屋根の接合部がどうなっているかなどは見えないが、おかげさまで見れただけでも十分。

そのまま最寄の地下鉄駅まで送って頂く。本当にお世話になりました。
マドリッドはメインのバラハス空港までたったの2eで地下鉄を乗り継いで行ける。バルセロナといいここといい、スペインの交通はすばらしい。到着してライアンエアーの発着するターミナル1へ。とりあえずチェックインカウンターまで来てまだオープンしていないので、先ほど別れ際に、空港は何でも高いからと頂いたお昼ごはんの袋を開けて見ると、なんとおにぎりが。その心遣いに感動。美味しく頂く。

ライアンエアーはeasyに比べ、ウェブチェックインのみとか、預け荷物が15kgまでとか厳しい。その上、チェックイン時にnon-eu圏はvisa stampが必要と書いてあるのだが、どこで押すのかわからない。とりあえずチェックインカウンターに並んで見ると、チェックインしてからその並びにあるあそこに行ってハンコを押してきてもらって、と言われる。それになんの意味があるのかよくわからないが、行く。
搭乗の際の荷物チェックは重さについては全く調べていない。その辺はeasyより甘い。空港にも依るのだろうか。
席が自由なのは同じで乗りこむ。忘れ物をした人がいて25分ほど遅れて離陸。

モロッコはスペインより一時間遅いので現地時間で18:35着。二時間ほどしか乗っていない。早い。
フェズのサイス空港はとても小さい。おかげで歩く距離が短くて済む。入国審査を抜けると、インドのニューデリーのような客引きの嵐を覚悟していたのだが、ほとんど来ない。脇にあった両替所前のATMでモロッコ通貨dhを下ろす。dhは国外で手に入れられない。空港を出てから2,3人のタクシーに声をかけられただけで、一度断ると簡単に引き下がる。出て目の前の看板にバス20dhの文字があるのでそちらに乗り込む。ちなみにタクシーは120dh。バスに乗ってフェズ鉄道駅に行くことを確認したまではいいものの、なかなか出発しない。どうやらある程度いっぱいにならないと出発しないよう。おかげで一時間近く待って出発。もう19時で日も完全に暮れている。

今回のモロッコ行きにおいて、サハラ砂漠の入り口にあるメルズーガまで行き、キャメルサファリをするのがメインなのだが、ネットで見つけたメルズーガの日本人が経営されているwildernesslodghという宿の方に、そこの予約を含め、フェズからの行き方などメールで大変お世話になった。フェズの宿はユースホステルが数週間先まで満室のため、そこで教えてもらった宿に予約メールを送ったのだが、返事は来ず、結局当日探すこととなる。

空港からフェズ鉄道駅Gare de Fezに着き、まずは駅前のメルズーガ行きの夜行バスをチェックしにいく。時刻表を見ると聞いていた時間と若干違うので、一応確認のため電話を入れてみることにする。公衆電話が見当たらないので、駅ならあるだろうと行ってみる。フェズ駅は何かの官邸施設のような大きな空間に、警官が大勢立っている。空間は広いのに椅子が少ししかないためか、人がとても少なく奇妙な印象。ホームにあると聞き、コインで試しても返ってくる。もう一度警官に聞きに行くと1dhコインしかだめらしい。駅前に戻り売店で水を買い、崩してもらって再度挑戦。今度はつながり、時間に問題がないことを確認する。バス会社事務所に戻って明日と帰りの便を予約購入。往復280dh。水は3.5dhで500ml。電話は1dhで6分できるようだった。1dhはおよそ14円。

20時過ぎ、ようやくホテルを探しに向かう。マドリッドから来ると街の暗さは一際だが、そこまで危険な感じはしない。英語はあまり通じず、フランス語もしくはアラビア語。途中のレストランで食事していた台湾人に近くのホテルを教えてもらうも、少し高いので次へ。道路の名前がアラビア語でしか書かれていないので地図との照合ができず、方角などで大体で歩く。歩き方に載っているhotel amorに到着。書いてある通り全く英語が駄目で片言のフランス語でチェックイン。部屋があってよかった。161dhでダブルのシングルユース。部屋にトイレとシャワーも付いているがシャワーは夜しか使えない。窓もあり、照明が暗いことを除けば、思っていたよりましだ。コンセントもある。

とりあえず荷物を置いて、夕飯を食べに出る。周りは繁華街でレストランが多く並ぶ。混んでいる一軒に入り、隣と同じものを頼む。チキンだとはわかっていたが、出てきてその量に驚く。400gくらいありそうな焼き骨付きチキンにポテトフライトと黄色いライスがついたものと、オリーブのチリソース煮、ケチャップやマスタードなどのソース盛り合わせ、バゲットが山ほど。これで25dhだから350円くらいか。ヨーロッパに比べ味は素朴だが食べきれないくらいの量。ヨルダンも量的にはそんな感じだった。やはりアラビア語圏はそういう振舞う文化なのだろうか。隣に座った若者と話すと、ここと両隣三軒の店のオーナーの息子だと言う。明日メルズーガに行くつもりだというと、おじが宿を経営しているし、日本人の経営しているところも知っているぜ、とその名前を言うとまさしく予約している所だった。

お腹一杯になって宿に戻り22時半就寝。



One Response to this post

  1. ちばすずき says:

    ジャンヌーベル、いいねぇ。
    急ぎではないけど、れんらくとれる?
    メールくれるとありがたいんやけど。

Leave a Reply