187日目 100712 MEXICOCITY



9時半頃起床。朝食を食べる。今日の目的地の行き方を調べる。ちょうどMさんが先日バラガン自邸とカプチン礼拝堂に行っていたので、行き方を教えてもらう。前もってメールで予約していた13時に向け、11時頃出発。バラガン邸へ。

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Casa Luis Barragan
Luis Barragan
1943
Calle General Francisco Ramirez 14,11840 Mexico City,Mexico

■地下鉄LInea6 Constituyentes下車。地上に出るとCasa barraganのサインがあるのでそれに従って徒歩5分ほど。
■月ー金:10-14,16-18時。土曜:10-13時。前もってメールか電話で予約要。150ペソ。屋上のテラス以外、内部撮影不可。

http://www.casaluisbarragan.org/

Casa Ortega

■バラガン邸の隣。
■月ー金11時までにバラガン邸で申し込めば庭のみ見学可能。
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サインのおかげであまり迷わず到着。12時過ぎに着いてしまった。辛うじて小さな「casa barragan」のサインがあるのでわかる。チャイムを押して中に入ると、昨日ティオティワカンで道を尋ねられた日本人の方がちょうどツアーが終わったところでお会いする。行くところは皆同じなのだ。同じく13時を待っている客かと思って話しかけたらツアーのガイドのようで、13時に予約している旨を告げると、なんとなしにフランクな感じでツアー開始。若い青年とアシスタント?よく立ち位置がわからない青年の二人。鞄も預けなくて良いのは珍しい。たどたどしい分英語がわかりやすく助かる。

外部から案内。この通りの向かって左側のオルテガ邸から通りの右端のワークショップ(事務所?)まで全てバラガン設計。入る前から明らかに意匠が違うのでやっぱりという感じ。中に入る。

基本的に天井が高い。家具もほぼ全てバラガン設計だが、戸棚の扉まで無垢板で作っているなど、基本的に寸法がごつい。椅子のワイドも広め(バルセロナチェアと同じくらい)なのはバラガン自身が身長192cmの大男だったからだそう。自分が基準なのだ。

そこかしこに絵画や彫刻が置いてある。このペインターとは色の選定に関して相談していたらしい(名前は失念)。彫刻はオブセッションかのように馬のモチーフが多い。各部屋にミラーの球が置いてある。これも顔を動かさずに部屋の全体を把握するためのものらしい。

バラガン自身がカソリック信者であったため、そこかしこに十字架のモチーフも使われている。有名なリビングのfixガラスはその最たるところ。実際的にもこれだけ大きな一枚ガラスは当時なかったことも理由の一つらしい。開口部それぞれの調光にカーテンでなく四枚分けの開き扉が使われているのもそう。四枚とも閉めるとうっすらと光が漏れてライトクロスができる。toyo itoはここを2回見に来ているのでこれを見て日本の有名な教会を発想したのかもしれない、と言うので、tadao andoの間違いだよ、と教えてあげる。

中庭に出るとペイントの代わりにツタを這わせたグリーンの壁がある。
屋上に出ると一気に空が開ける。ピンクの壁にグリーンが絡まりきれい。昔は壁はもっと低かったらしいが、周囲にビルが建て込むようになり増築し壁を高くしたらしい。

一巡して終了。入り口に貼ってある他のバラガン建築インフォをメモしていると、チケットの裏に書いてあると言う。早く言ってくれたらいいのに、となじる。次はジラルディ邸に行くつもりだ、と言うと、奥からプリントアウトした地図を持ってきて行き方を教えてくれる。親切。お礼を言って後にする。

地図に従って次へ向かう。途中市場があったので、中に入って見る。野菜や果物が安い。奥の屋台でお昼を食べる。1時間弱ほどしてジラルディ邸到着。

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Casa Gilardi
Luis Barragan
1977
82 Calle General Francisco Leon,Colonia San Miguel Chapultepec,Mexico city

■バラガン邸から徒歩15分ほど。ピンクのファサードに斜め縁甲板張りの扉が目印です。
■入場100ペソ+撮影料100ペソ。
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チャイムを押しても何の反応もない。五回くらい押してようやく奥で物音がする。若い青年というより男の子が出てくる。見学したいんだけど、と言うと上記の料金を言う。us$はダメとのことで、近くの銀行を教えてもらってペソを下ろしに行く。歩いて片道10分ほどの銀行まで行きドルから両替でペソを作って戻る。今回は2回目で開けてくれた。高いが撮影できるのならもちろん100ペソ払う。

どうやら今もここに住んでいる模様。なので半分くらいしか見ることは出来ない。それでも写真で有名なところは全て見ることが出来る。ちょうどリビングにGAの特集号が置いてありジラルディ氏のインタビューがあったので、「この人はお父さん?」と尋ねると、彼はもうここには住んでいない、との返答。違う家族が移り住んでいるのだろうか。言葉少なだが尋ねるとちゃんと英語で答えてくれる。ガイドというより小遣い稼ぎで見せている、というような感じ。

外光で真っ黄色の空間になる廊下のガラスは、透明ガラスの内側に黄色い塗装をしただけ、というなんとも簡単なもの。その奥にある、表紙にもなっているダイニングスペースは写真の通り、光がとても美しい。テーブルも椅子も全てバラガン。機能的ではあまりないがスケールや意匠はとてもマッチしている。

バスルームも見せてくれる。タイルは手焼きのものらしく、色合いといい凸凹の感じといい、このごついバラガン建築によくあっている。訊くとTalaveraというメーカー?製品?らしい。戸棚の取っ手が全て球。

一巡し見学終了。お礼を言って後にする。既に夕方近くで少し迷うがトーレに向かうことにする。昨夜Mさんに写真を見せてもらって、行くつもりはなかったのにすばらしかったので、急遽行くことにした。歩き方にはタクシーを勧める、と書いてあるが一応バスでの行き方も聞いている。

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Torres de Satelite
Luis Barragan
1958
No,57 national highway

■地下鉄Linea 2のCuatro Caminos駅を下車、改札(ひとつしかありません)を出て右に曲がるとバスターミナルがあります。アルファベットで乗り場が分かれている中の「L」から出ているバス(といっても乗り合いバンのような車)で「トーレデサテリテ」行きか訊いて探して下さい。ドライバーが教えてくれると思います。バスで片道20-30分ほど。確か4ペソ。塔が見えてくるので言えばすぐ近くに降り場があります。帰りは道路の反対側まで歩道橋を渡るとバス停があるので、Toreo行きの表示があるバスを探せばcuatro caminosまで帰れます。

■現在足下の公園?を工事中。ですが、夕方に行ったのがよかったのか、入っても何も言われませんでした。
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地下鉄を降り、教えてもらったバスターミナルへ向かう。バスというよりワンエースのようなバン。知らなかったら乗るのには勇気がいる。Lの乗り場に行き、適当なドライバーに「トーレデサテリテ?」と聞き回ると、Mの乗り場のバンを指さす。訊くと行くというので乗り込む。運賃は下りるときに払う模様。ほぼ満席で発車。

帰宅ラッシュか大通りは渋滞。メキシコ人の運転は荒い。基本的に車間距離が短いので見ていて冷や冷やする。車線の無視具合もインドほどではないが、あまり意味をなしていない。指示器なしでどんどん車線変更していく。ここでは運転できそうにない。その中雨が降り出し前も見えないような土砂降りになる。おかげで余計に渋滞。降りる所を教えてくれるかわからないので、必死に前を見て塔が見えてくるのを待つ。ちょうど雨も小降りになってきた頃に塔が見えたので、降ろしてくれ、と頼む。ちょうどすぐ近くにバス停があり、下車。

降りると傘も必要ないくらいの小雨。ついている。あたりは結構人が多いが一人も塔を見に来ているような人はいない。その中写真を撮りながら坂を登る。平面形状は扁平な三角形なのだが、それぞれ形も高さも色も違うため、見る位置によって全然見え方が違う。おなじ三角でもこのスケールだからこそなのだろう。小さかったら全然見え方が違うはず。面白い。

歩道橋から仮囲いの網の隙間にレンズを入れて写真を撮っていると、こっちから撮れば(とたぶん言っている)と工事ヘルメットを被ったおじさんが中州である敷地に降りる階段を指さす。Mさんの話では近づいたら怒られたとのことだったので、躊躇していたのだが、恐る恐る近づく。足下の囲いも一応柱の色に揃えている辺りかわいい。反対側まで行ってから帰ってくる。

道路の反対側に降りて来たバンに「トレオ?」と訊くと行くというので、乗り込む。バンによってそれぞれ形も色も違う。デコトラのようだ。帰りは空いておりすぐ到着。地下鉄に乗って宿に戻る。

今日はポトフを作ろうかと思ってキッチンに行くとMさん二人がちょうどスープを作っていたので、具材を提供して便乗させてもらう。やさしい味。食後ビール→彼女らが買ってきたテキーラと飲む。こちらの純正テキーラ(材料名を失念)は二日酔いしないらしい。それでもきついので氷とオレンジジュースで割って飲む。1時頃就寝。

※行けませんでしたが、一応調べていたバラガン建築情報、列記しておきます。

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Casa for Edurdo Prieto Lopez
Luis Barrag?n
1950
180 Avenida de las Fuentes, Pedregal de San Angel,Mexico City

casaprietolopez@gmail.com
※バラガン邸とは繋がりはないらしく、直接連絡してみてくれ、とのことでしたが、二度英語でメールを送りましたが返事が返ってくることはありませんでした。スペイン語でないとだめ、もしくは電話の方がいいのかもしれません。
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Private house and San Cristobal stables for Folke Egerstrom
Luis Barrag?n
1968
20 Calle Manantial Oriente,Los Clubes Residential Estate,Atizapand de Zaragoza

※メールアドレスあり。追って追記します。
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2 Responses to this post

  1. 昨日はありがとうございました。楽しい時間でした♪
    松本君の建築シンプルで素敵です♪
    建築は本当に楽しいし、大好きです♪
    grandtourの記事をゆっくりゆっくり楽しんで読ませてもらいますね♪  またご飯いきましょう。
    Have a nice day♪

    • mtsmt says:

      早くもサイトご覧頂きありがとうございます!
      記事は膨大なのでまぁとても暇な時にでもご覧ください。

      websight拝見しましたよ。とてもいい感じですね。
      写真がきれいです。お庭はいい背景になりますね。
      stationaryのカテゴリも楽しみにしています。
      ではまた!

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