139日目 100525 BOSTON



9時起床。よく寝た。天井扇があるので風が入り心地よい。湿気がないと、日差しをブラインドなどで遮り、天井扇で空気を回すだけでかなり涼しい。朝食を食べ、ログを書く。今日は予備として見ていた日なのでゆっくりできる。朝から作業。ホテルや移動、レンタカーを調べる。日本でも借りたことがない(そもそも運転したことがない)ので時間がかかる。

13時過ぎ出発。地下鉄に乗りpark Stで降りてボストンコモン公園内にあるインフォに行く。地図が1ドルで売っていたので購入。手書きのちょっとわかりにくい地図だが、広域で載っているのでボストン周辺の地理関係がやっとわかる。公園内は厳しいくらいの日差しを楽しむ人々で一杯。

次にすぐ近くのFedexkinkosへ。e-ticketをプリントアウトできるところを探していて、そうかアメリカだからキンコーズがあるか、と思い出してネットで調べると都心なら結構ある。pcが置いてありusbメモリでpdfを持って行けば、pc使用料0.25ドル/分、一枚0.49ドル(白黒、カラーはもう少し高い)でプリントアウト出来る。

近くのキングスチャペルをさらっと見てから、歩いてICAに行こうと向かうと道すがらに、ブルータリスティックな仰々しい建物がある。リストには入っていたが住所が不明だったルドルフの市庁舎だった。

————————————————————–
Boston Government Service Center
Paul Rudolf
1971

■ボストンコモンからTremont Stを東へ歩いて行くと正面に見えてきます。
■一般人も入れそうでしたが、1階の入り口でかなり物々しいセキュリティチェックをやっていました。
—————————————————————–

丹下さんや初期磯崎さんを思い出させる圧倒さ、というのは順番が逆なのだろう。アメリカ人らしい建築、という印象を受ける。

そのまま気持ちが良さそうなので海際へ歩いて向かう。
ボストンならクラムチャウダーとロブスター、とメールをもらって、昔確かNHKの世界ふれあい街歩きでボストンの海際にクラムチャウダーのスタンドがあった気がする(オーストラリアと間違えてる気もする)ので、見回ってみるが、ない。あまりゆっくりしていると美術館が閉まってしまうので、海際散歩もほどほどに向かう。

—————————————————————
ICA (the Institute of Contemporary Art)
Diller Scofidio + Renfro
2006
100 Northern Avenue, Boston, MA

■地下鉄シルバーライン(といっても乗ってみたら専用レーンを走るバスでしたが)のCourthousee駅を降りると見えます。
■月休み。火水土日10-17、木金-21、大人15ドル。内部写真は1階のみ可。

http://www.icaboston.org/
—————————————————————

リストに入っていなかったが、現地のパンフレットを見て思い出した。ここにあったのか、と。一応行ってみることにした。
写真で見ていた印象よりかなり小さい。キャンチレバーも驚くほどの持ち出しではない。

閉館まで一時間もないのでとりあえず中へ入りチケットを買う。荷物を預け入場。4階まであるが、ギャラリーは1階入り口と4階のみ。
企画展はRoni Horn。他の所でも彼女の作品は見てきたが、さすがにこれだけまとめて見るのは初めて。写真と知覚の関係。”This is you, This is me”が面白い。双子のポートレートを同じ格好、同じアングル、同じポーズで取った一群の写真が、反対側の壁にそれぞれ貼られている。両者を同時に見ることはできない。
1階にあったホームページにも載っているアクリル樹脂?のキューブも面白い。液体なのか固体なのか触れないので判別不能な不思議な物体。

4階のギャラリーを巡っていると、キャンチ部に着き出していた小部屋に入る。内部写真は不可だったのでわかりづらいが、下向きに傾斜した開口部は海を見下ろし、予想以上に気持ちが良い。また、階段の手すりと照明のディテールが秀逸。

閉館時間になり出る。知覚にbaked crabというロブスター屋があったが、時価の価格が予想より高く迷って断念。罰金もあり、アメリカも東海岸だからか物価が高いので、予算ペースかつかつ気味というところが財布を開かせてくれない。

地下鉄に乗りMITへ。一昨日見れなかったチャペルを見るために。駅前のフードコートを覗いてみると、同じ容器が目立つので探すと中華料理のテイクアウト。その名も北京東。右から読んだら東京。お寿司と中華の店。6ドルで白ご飯と選んだ中華二種を盛ってくれる。量が多い。酢豚と、ブロッコリーと牛肉の炒め物を頼む。値段の割にかなり美味しい。お腹いっぱいになってMITへ。

二度目なのでショートカットしてキャンパス内から行こうとすると、前回見なかった建物が出てくる。誰の設計かわからないが三角形のプランにRCのブルータルな造形。fixガラスのディテールがすばらしくスケッチ。当たり前のようにカルダーの彫刻が置いてある。

そこを抜けるとゲーリーのビルの裏側に出た。こちら側から見た方がボリュームが多く面白い。近道のつもりが結局迷い遠回りになる。建物の入り口にはロックがかかっているので、あちら側に道は見えるのに部外者にとっては袋小路になってしまう。

ようやくチャペルに着いた頃には陽も傾いていた。不安を胸にドアを引くと開いている。よかったー。
中に入ると誰も居ない。夕方だからか少し外光は弱いがちゃんと上部から彫刻を照らしている。内壁は水面を模したかのように波打っている。煉瓦の隙間は換気だろうか。下向きのガラス開口部は、周囲の池からの光の反射が壁にゆらぐ影を映すはずだが、今は水が抜かれており光も入らない。残念。

少しすると若い男がギターを持って入ってくる。クラシック曲の練習を始めた。響きがよいのでここで練習しているのだろうか。贅沢なスタジオ。入り口のステンドグラスに夕日が差し込み、床をきれいに照らしている。

30分ほどで後にし、地下鉄に乗って宿に戻る。20時半着。シャワーを浴びて作業。フィラデルフィア以降を一気に予約する。後はレンタカーを残すのみ。1時半就寝。



No Responses to this post

This post has no comments yet.

Leave a Reply